京都にはお寺が沢山ありますが、ここ大徳寺は少し特別なお寺です。戦国時代の武将でも豊臣秀吉は百姓から天下人になった唯一の人でありファンも多いかと思いますが、特に草履取りから大出世するまでの秀吉は自分も大好きです。そんな秀吉が、本能寺の変後の信長の葬儀を執り行ったのは大徳寺ですし、利休との決別の原因にもなった三門はこの大徳寺にあります。
歴史に大きな名前を刻み続けてきたお寺に「黒椿」がある事を、大徳寺に12歳から修行に入った臨済宗大徳寺派広尾香林院の金嶽宗信住職に教えて頂きました。何と他の土地に植え変えても根付かないと言うのを聞いてハッとしました。そうです、日本唯一の虎竹も祖父の代から何度も他の土地に植えかけてきましたが虎竹の里のように成育しないのです。
命名の父、世界的な植物学者であられた牧野富太郎博士も自園で思うような色づきがないと書き残していますし、博士を記念して作られた高知市五台山にある牧野植物園に移植させてもらっている虎竹も今では普通の淡竹(はちく)になっています。
植物は土壌や微妙な気候風土の関係で変種が固定化されたり、できなかったり非常に面白いものですが、そう言えば先日お伺いしたタイでも北部の山岳地帯のごく一部でしか作ることのできなピーナツの話しを思い出しました。
そのピーナツは不思議なことに皮に虎竹のように虎模様が付いてるそうなのです。画像で見るとなるほど虎柄の模様がついています、そして虎竹と同じように他の地域に植え変えてもこの柄が出なくなるそうなので話を聞いただけで親近感が沸いてきましたが本当に不思議なものなのです。
コメントする