使い込まれた竹ヒゴ取りの機械がやって来た

休日の竹虎工場


竹笊や竹籠をご覧になられていたお客様から「これは機械で編むのですか?」という質問をいただく事があり少し驚くことがあります。しかし、一度や二度ではないので結構多くの方が細かい仕事なので、ある程度機械化が進んでいるのではないかと疑問に思われている事なのかも知れません。


竹の湯抜き機械


竹素材一本、一本が太さも形も材質も違うものなので竹製造で機械化できている工程は素材加工の部分で本当に簡単な道具ある程度です。職人の補助的に使われている少し珍しいモノで、熱湯で油抜きをする時に拭き上げる機械などもあります。




竹割には、このような一人で使う小型の機械から、かっては色付きの良くない虎竹の多くは3メートルの長さに切断して壁竹用に割っていましたので三人がかりで使うような大型の割り加工機械までありました。


竹ヒゴ取り


竹編みをする場合に丸い竹を細く割って竹ヒゴ取りをせねばなりません。この竹ヒゴの工程に多くの時間と労力がさかれるので、効率化を求めて長い竹ヒゴの厚みを薄く剥いでいく工程には動力を使った機械が作られています。


竹のヒゴ取り機械


この竹ヒゴ取りに使う機械というのは竹細工が盛んだった一昔前に別誂えで製作されたものです。先日竹虎の工場にトラックで運ばれて来たのも、もちろんご覧になられてお分かりのように使い込まれたものばかり、実は昨年廃業した竹工場から引き取らせてもらった機械達なのです。


特殊な竹加工機械であり他に活用される所もありませんので、引き取らせて頂く事は以前からボツボツとありましたがここ数年特に多いように感じています。日本の手仕事の空洞化は想像以上に進んでいますが、そんな側面がこの機械達でも分かるのです。


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