新春!日本唯一虎竹の里ウォーキング2018年でスタートしたのは午前9時30分です。焼坂の山道は虎竹の古里と言うだけあって道の両側に竹が繁っている箇所が点在していますので、ゆっくり竹の成育を観察しながら歩きます。
竹は一年を通して青々とした葉を繁らせて生命力があふれる植物でもありますが、実は「竹の秋」と言われて落葉する時期があります。同時に若々しい新葉がはえてきますので目立つことはありませんが竹林を通る小道には竹の葉が敷き詰められています。
見慣れない竹を見つけました。近年淡竹(ハチク)の開花が話題になることがありますが竹の花ではありません、Aciculosporium take Miyakeと言う病原菌が原因のテングス病です。弱った竹に見られる事が多い症状なので虎竹の里ではあまり見る事はないものの山の抱える問題をこうして教えてくれているのです。
何千回、何万回と通った道であっても車に乗っているのと歩くのでは景色が全く違います。所々で立ち止まり、竹林に続く脇の細い山道を登ったり、1200年続く遍路道に寄り道したりで山越えして国道56号前にでる頃には正午も随分すぎて12時30分頃になっています。
そこから更に歩いてJR久礼駅には午後1時すぎに到着するのですが、ちょうど午後1時31分発、普通列車の須崎方面行がやって来ます。
虎竹の里にある安和駅は特急列車は停車しません、なので普通列車に乗らねばなりませんが久礼発の安和行きと言いますと一日6本しかなくて午後1時に乗れないと次は午後5時まで待たねばなりません。時間に追われてばかりの生活ですが、こんな長閑さも悪くないのです。
毎年、この汽車に乗りますが歩けば安和から4時間近くかかる距離もJRならほんの数分。山越えで歩いて来た焼坂も長いトンネル一本、真っ暗闇を抜けると眩しい日差しの虎竹の里です。ガタンゴトン、ガタンゴトン...意外とスピードのでる1両編成のJRで揺られるのも、ほとんど乗る事がありませんので新鮮な気分です。
何より汽車の車窓から見える虎竹の里が最高です!ここは、やはり美しく豊かな所です。安和駅は無人駅の小さな駅なのですが目の前には雄大な海が広がっていて最近ではわざわざ県外から車でやって来られる方も多いのです。この日もホームでは本格的な三脚を持って安和海岸の絶景を撮影するカメラマンの方がおられました。見慣れた景色なので地元ではつい見逃してしまう、かけがえのない地域の宝。実は、日本唯一の虎竹も同じように自分たちこそ価値をもっと見直さねばならいと思っているのです。
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