今年の虎竹の里も穏やかで素晴らしい天気の恵まれました。青く澄みきった空、明るい太陽、焼坂の山々の美しい緑、5年目になる新春恒例の日本唯一虎竹の里ウォーキングも気持ちよく出発することができます。
高台から虎竹の里を眺めますと前は雄大な太平洋につづく須崎湾、三方を山に囲まれた本当に狭い地域です。ところがすぐ後ろにある焼坂の峠が228メートルもあり昔から四国八十八カ所遍路道の難所とも言われてきた土地柄です。
最近では高速道路が開通したものの、自動車の時代になってからでも交通の難所として県下では知られていた七子峠でさえ標高287メートルですから、この辺りの山々の険しさがお分かりいただけるかと思います。
しかし、この急峻な山や地形が日本でもここでしか成育しない虎模様の竹を産み、育んできたのです。メジロの遊ぶ声を聞きながら、竹と新年の挨拶をしながら歩いていきます。
道路脇の樹木が少なくなって日当たりの良い道からは自社の竹林が見えてきました。山の上に向かって逆三角形のような形で広がる竹林は、山頂でピタリと止まり向こう側には竹は一本も生えていません。
本当に不思議な竹だと、つくづく思います。竹は3ケ月で親竹と同じほどの大きさに成長して後は何年経っても大きさは変わりません。そんな神秘的に成長力にも魅力を感じる竹ですが、大きな竹ばかりの竹林があるかと思えば、昔から変わることなく細い竹ばかりが生える林もあって同じ虎竹なのに面白いものです。
今年も無事に焼坂峠まで来られました。ここまで坂道ではありますが虎竹を搬出するために整備されていて未舗装といえど歩きやすく、ゆっくり寄り道しながらも約2時間で到着です。峠から久礼側に下るこれからの道は、竹を運ぶためのトラックが通りませんので荒れて獣道のようになっている所がありますので注意が必要ですが約1時間程度で国道まで出られます。
昔ながらの遍路道を行かれる方も多いですし、山歩きやランニングを兼ねて通られている方もおられて毎年必ず何人かの方にお会いします。皆様心地がよい道だと言ってくださいりますが地元の方にも少しづつこの歴史のある旧道が知られてきているようで嬉しく思います。
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