国立台湾工芸研究発展センターの皆様はじめ、台湾の竹業界の活躍されている方々に虎竹の里にお越し頂きました。先日、大分市にある日本文理大学で開催されていたアジア竹サミット・大分に参加された後、九州からフェリーに乗って四国に渡って来られたのです。
当然ではありますが皆様初めての方ばかりですので虎竹の不思議をご説明させていただきます。本店前の駐車場から山手を見て右の須崎市街方面、正面の焼坂の山左手の山々までが虎竹の成育する地域ですが、山の裾野から頂上までは竹があるのですが、峠を越えると途端に竹がなくなっています。
虎竹の里の山々には細い山道が毛細血管のように伸びていて、これらの虎竹が運び出されてきます。今はキャタピラーの付いたミニクローラ運搬機を改良した機械がありますが、自分の小さい頃には木製のキンマ(ソリ)を担いで登っていたことをお話しさせてもらっています。あの時の職人さんは本当に力強く、たくましかった、今でもハッキリと思い出すのです。
ちょうど、この日は雨があがったばかりで細い坂道は非常に滑ります。3分の1の皆様は竹林まで上がってくることができませんでしたが、虎竹の里の山道はそれだけ急な斜面の山道なのです。
滑りやすくなっている山道は帰りの方がドキドキです。虎竹の杖をつきながら、ゆっくりと降りていただきますが、これも見ていて楽しそうです。雨のあがったすぐ後でしたが迷わず来ていただき本当に良かったと思っていました。
竹林で見る虎竹と油抜きをした虎竹は全く見栄えが違います。工場に入り虎竹の伐採はこれからなので今は時期的に一番竹の少ない時です。
油抜きの事など竹に携わる皆さまですので良くご存じかも知れないと思いましたが、台湾とはやり方が違うだろうし虎竹をガスバーナーで油抜きをするなど他では見ることのできない仕事ですので実際に職人の仕事をご覧いただきました。
竹トラッカーの挑戦は皆様よく知って下さっているようで嬉しくなってました。台湾の南投県からの方が多かったですが竹の多い美しい所です、いつか走りに行けたら素晴らしいです。
今回、大分のアジア竹サミットでも講演された国立台湾工芸研究発展センターの林秀鳳先生には、台湾にお伺いした時に大変お世話になっていましたので是非竹トラッカーに同乗いただきたくお誘いしたのです。
この時の様子は、数日後の高知新聞にて掲載いただきました。竹虎のような田舎の小さな竹屋に、メディアに掲載されるような海外からの専門家の視察団が来られるのも日本唯一の虎竹があってこそです。虎模様の竹に囲まれていると、ついつい当たり前の事ように思ってしまう虎竹ですが、やはり世界的に見ても凄いものなのだと改めて感じているのです。
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