昨日の30年ブログでお話しさせていただいた神谷小中学校で開催された吾川郡連合会PTA研究大会での講演で登壇させてもらい改めて自分が思った事があるのです。
虎竹ランドリーバスケットという竹籠があります、これは元々あった昔ながらの脱衣籠を日本唯一の虎竹で復刻したものです。良くご覧いただきますとお分かり頂けますように上げ底になっていて通気性抜群の非常に優れた竹籠です。
竹トラッカーの製作にはクラウドファンディングでの皆様からいただいた支援が活動の源となりました。リワードというものがあって、これは支援いただいた方へのお礼やお返しの事ですが、竹トラッカー製作の最高金額の支援は100万円でした。そして、そのリワードは虎竹の里にお越しいただいて虎竹を伐採し、山出しして選別、ガスバーナーでの製竹までご自身で体験して頂くという一泊二日のツアーだったのです。
地元の人に聞いたなら、少しくらいお金をもらっても嫌だと言うかも知れません。それなのに、どうしてキツイ山を登り竹を伐り出すのに、そんな金額を出さねばならない?しかも、こんな高額な金額を...クラウドファンディング始めた頃は皆が馬鹿にしていました。誰も信じてなかったし、本気にもしていなかったと思います。
しかし実際には、このツアーをはじめ30万円の体験ツアーなど全て完売してクラウドファンディングは無事成功します。講演の演目は「金がない!作れない!走れない!」と、ないないづくしではありましたが、虎竹の里を外から見ればこのような大きな価値がここにはあり、長い歴史、竹文化が地域資源として眠っている事を一番知らなかったのは自分たちであるし、可能性を感じたのも自分たちだったのです。
神谷小中学校は本当に小さな学校ですが、小学生、中学生が仲良く一つのミュージカルの出し物をして自分達を歓迎してくれました。小さな小学生から、少し大人びた中学生の生徒さんまでが何度も何度も一緒に練習したのだと思うと感動して魅入ってしまいます。
もしかしたら生徒さん達自身は、自分たち大人が涙を流さんばかりに感激し、明るい笑顔や歌声に何ともいえない心地よさと清々しさ感じているなど思っていないかも知れません。
生徒の皆様の素晴らしさと虎竹の里とは比べるのも失礼かと思いますが、自分達も同じように虎竹が当たり前にあるので、外から見た自分たちの価値に気づかずにいました。
この虎竹の里には人生をかけて守る価値のある虎竹文化があり伝統があります。「笑」という文字は「竹」+「二人」で出来ていることを、どこよりも体現できる土地なのです。
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