虎竹はつくづく不思議な魅力のある竹だと思うのです。小さな頃から普通に虎竹に囲まれ、見て育った者にとっては当たり前の虎模様ですが同じ編み方で同じ籠を作っても出来上がった表情は、真竹や白竹とは全く別物のようです。
忙しい朝の食事はバタバタして、しっかり味わうようなゆとりもない事が多いですが、たとえば休日の朝などは、こんな竹籠を食卓にのせるとそれだけで少し豊かな気持ちになってきます。竹虎が「竹のある暮らし」を日本の皆様に思い出して欲しいと考えるのは、竹を通して時代が変わっても大切にしたい古き良き伝統が見えてくるからなのです。
山頂まで続く虎竹の竹林。毎年繰り返されてきた竹と人との営み。ここにしか成育しない虎竹の事をもっと多くの方に伝えたいと思っています。
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