土用の丑の日が近づいてきよります。そういえば去年の今頃は竹の電気自動車、竹トラッカーのチャレンジラン横浜の準備でウナギどころではありませんでした。高知から横浜まで走る途中に浜名湖があり、そこでようやく鰻を食していない事に気がついて、せっかくこのような有名な産地にいるから食べたいなあとは思ったもののチャレンジランでは、とても何処かに食べに行くとか余裕はありませんでしたし、走行距離が増えてしまう寄り道は厳禁だったので諦めていたのです。
そしたら、何と浜松の充電ポイントに昔から存じ上げている鰻屋さんが特製鰻弁当を差し入れてくれて、まっこと感激したことを思い出します。高知の鰻も美味しいのですが、さすが本場の鰻は一味違いましたぜよ。
さて、都会の皆様にとっては鰻はお店で食するものというのが常識かと思いますが、自分の小さい頃には鰻は川で捕るものでした。大阪出身の祖父に連れられて千日前にあった「いづもや」という鰻屋さんに初めて行った時には色々な意味で衝撃があったものです。
鰻を捕るのにはウナギウケ(鰻筌)と言う竹製の道具を使います。画像いっぱいに撮しているので分かりづらいかも知れませんが、ここには3種類のウナギウケ(鰻筌)があります。
一般的に広く使われているのが画像右奥に少し見えるもので平たく取った竹ヒゴを編んだ作られたウケ。そして、その手前は竹の身部分を太い丸ヒゴにして束ねたウケ、随分と古いものなので色合いが黒ずんでいますが鰻ウケは新しと竹の香りが強すぎて鰻が入ってくれません。このような道具に成長してくると大漁が期待できるというものぞね。
更に手前にあるのが頃合いのサイズの竹を選んで竹表皮を削ってそのままウケに使うタイプのもの。わざわざ竹表皮を削るのは耐久性を高めるためです、丸竹は割れる事が多いのですが、こうして加工してあると割れづらくなるのです。比較的簡単に出来ることから、同じようなウケは西日本各地で見らます。
しかし、こうして昔ながらのウケが揃うと見事でもあり感動すら覚えます。一本の竹から同じ用途に使うのにさえ、こうして作りや形を違えることのできる竹の変幻自由な可能性の素晴らしさを感じるのです。
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