もし、ドラえもんの「どこでもドア」があって、突然この竹林に連れて来られたとするならば、とてもブラジルサンパウロの街中から車で1時間の山中だとは気づくことはないですろう。
気候が日本と正反対であり現在は乾期のブラジルですが、この辺りは霧が出るのでしょうか?竹林に囲まれた山道に足を踏み入れた瞬間にフワッと湿気を感じると共に、いつもと全く同じ竹林の香りがするのです。香りは不思議なものです、その瞬間仕事で通い慣れた虎竹の里の山道にいます。日系の方が持ち込んだというだけあって孟宗竹も、淡竹もまるで日本の竹林と同じ景色です。
一周できるという竹林の山道をHARADA KOUJIさんを囲んで話をしながら歩きます。1時間を越えて歩いた未舗装の道路は良く手入れされており、両側の竹林も定期的に伐採されているようです。そういえば、前日にお伺いした竹の大型建造物Centro Max Fefferにもこの竹林の竹が使われているとの事でした。
日本の竹と遜色ない竹林でしたが、ただひとつ見慣れない黒いシミのついた竹が所々に生えています。結構な密度であるシミが発生している所もあり近寄ってみると黒いシミのように見えていたのは虫穴でした。穴の周りは竹が腐ってしまうのか黒く変色してしまって遠目にはシミように見えていたのです。
それにしても見た事のないくらい大きな穴なので、どんな虫かと聞いてみると画像を見せてくれましたが灰色をしたカナブンのような昆虫です。
他の職人さんによると、この虫の他にも細い竹なら切断してしまうような虫もいるとの事でした。日本でも竹に入る虫はいますが竹林に生えている竹の表皮にこれだけ大きな穴をあける虫はいません。ブラジルにおける竹林管理のひとつの課題かも知れません。
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