この季節になると決まって何件かは竹の筒を活かした水筒や酒器、コップなど竹の容器についてのお問い合わせをいただく事があります。だんだんと暑くなってきて人の身体は自然と青竹の涼味を求めるのでしょうか?おそらく誰に教えてもらったでもない日本人のDNAに刷り込まれている深い部分で青竹の清々しさを知っているような気がしています。
竹には天然の抗菌性もあり容器としてはもってこいの素材のようにも思っていただいているかも知れません。しかし、伐ったばかりの竹をほんの数日の間に青竹酒器としたり、盃にしたりして楽しむには問題ありませんが青々とした竹の姿というのは本当に一時のもので切り口からすぐに色褪せてきます。
生鮮食品は常温で置いておくと傷んで食べられなくなるのと同じように青竹は鮮度が命であり切ったばかりの旬を目と舌で味わうものなのです。青竹をそのままにしておきますと色が悪くなるだけでなく、カビや割れなども発生してきます。竹筒に加工しても、そのままの状態では長くお使いただく事はできないものなのです。
青竹盃などは宴席が終わった後には、ご希望の方にお持ち帰りいただいている場合も多いのではないかと思いますが、青竹ならではのこのような特徴をもった竹器だからなのです。
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