続々・蓬莱竹(ホウライチク)の竹ざる

ミニ米研ぎ竹ざる


お仕事をされる皆様のデスク周りは、どんな感じですろうか?当然ではありますものの自分の机の上は竹の小物類がアレコレ一杯なのです。米研ぎザルを手のひらサイズにしたミニ笊などお気に入りの竹細工などもあって細々したものを収納するのに役立っています。


実はこのように竹編みをスケールダウンするのは腕の良い職人でないと出来ない高等な技なのです。日頃編んでいる籠を、手のひらサイズに小さくしたミニ飯籠などもありますが、これなど典型的な、その技を極めてこそ初めて到達できる遊び心の境地であろうかと思います。


磯籠


自分達が磯籠と呼ぶ四ツ目編みの竹籠があります。この籠にも小さい頃からの思い出がいっぱい詰まっています。日本唯一の虎竹の虎模様は、どうしてそのような色づきになるのか大学の研究者の方が何度か来られて調査された事もあって土質にいる特殊な細菌の作用というのが一番の大きな理由とされています。ところが、その色づきの原因はひとつではなく、様々な作用が重なって奇跡のような色合いが生まれているのです。


地元大学の先生は、そのひとつが潮風だと言いました。竹林が広がる虎竹の里は、実は山の中にあるワケではなく、すぐ前に太平洋が広がっています。虎竹の里の旧道は磯釣りの方も訪れる岩場が続き、大潮の頃には職人さんも磯遊びによく行かれていたのですが、カラスの口や、カメノテなど集めた貝をいっぱい詰めていただくのが決まったこの磯籠でした。


蓬莱竹(ホウライチク)、シンニョウチクの竹編み


なので自分などは貝と磯籠がひとつのセットのようにすら思うほどぜよ。そんな磯籠を身近に置けるように何とか出来ないだろうか?柔軟さが持ち味の蓬莱竹なら何か面白いものができそうです。只今、職人と考案中なのです。


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