昨日終了した日本最大級の美術見本市、アートフェア東京2017での虎竹オブジェが高知新聞に掲載されていました。今回の竹取物語をモチーフにした「Installation kaguya」の事は全社員を集めてどのような展示会かを説明しちょりました。ところが、設計、施行された東京大学の名前はさすがに有名なので聞いた事があっても、東京国際フォーラムで開催されると言っても虎竹の里では誰も知らないので、職人には東京のド真ん中で開催される事を伝えたくて「東京駅の横じゃ」と言うたがです。
土佐藩の時代、山内家に献上されていた歴史を持つ虎斑竹。お遍路の難所に数えられる険しい峠道を避けて、浜から運び出した竹がお城下に行く。そしてそんな竹を、もし当時の職人見たとしたらこんな気持ちやったろうか。ツギハギだらけの着物やったに違いない、擦り切れそうな足半やったろう、土埃にまみれた真っ黒い顔でも、その目は地域の誇りに輝いていたはず。そういえば、この東京国際フォーラムは土佐藩の江戸屋敷があった場所ぜよ。長い時を越えて郷土の虎竹が帰ってきた縁を感じたのです。
ただひとつ、会社を出る前に間違った事を言ってしまいました。虎竹オブジェの隣に展示されるのがフェラーリと思っていたのですが特別仕様のランボルギーニ社のウラカンという車やった。同世代の方は覚えておられるかと思いますが、自分の小学校の頃にスーパーカーブームがあってランボルギーニと言えば両サイドのドアが上に跳ね上がるカウンタック、イタリア語で「驚き」の意味。会場のウラカンはスペイン語で「ハリケーン」という意味らしい。けんどアートフェア東京2017では、どんな展示品よりもこの虎竹オブジェが驚きの台風の目になったのではないろうか。
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