母の日には、感謝のメッセージの箸箱

竹箸箱


四角い箱状のものが並んでいますが、これは竹集成材で作られた箸箱。断面に見える細かい丸い模様は竹特有の維管束とよばれる内部組織ぞね。集成材は一定間隔にした竹材を接着させて角材のようにして使うので、木材と同じような製品加工ができるのです。


竹箸箱と虎竹削り箸セット


さて、スライド式の上蓋を外したら中には虎竹削り箸が納められています、これは竹箸箱と虎竹削り箸セットになっているのです。日本唯一の虎模様が美しく、同じ竹材でも竹の身部分を活用した箸箱とは全くその風合いが違うことが分かっていただけるのではないかと思います。


この虎竹箸の収納は今回から実は一工夫が加わっています。何かと言いますと箸をしっかりとまとめられる籐製のタガですぞね。


竹箸箱と虎竹削り箸セット


持ち運ぶ為の竹箸箱ではありますが、お箸が中でガチャガチャと音がしてしまいます。そこで少しでもこの音を抑え、気持ちよくご愛用いただけるのではないかと思いよります。


そして、サッとお箸を取り出したら何とそこには嬉しい心からのメッセージ。母の日と言えば、ちっくと(少し)気が早いようですが明日からの4月は出会いと別れの季節やし、5月にはゴールデンウィークやし、なかなか皆様忙しいのです。今から準備していても、まっこと(本当に)アッという間にやって来ます。普段言えない気持ちをこうやって伝えるのもエイのかも知れませんぜよ。


竹ワインクーラーの汗かき実験

竹ワインクーラー汗かき実験


世の中は歓送迎会の季節ぜよ。そんな事もあってか、極太孟宗竹を厳選して製造された竹ワインクーラーは自然そのままの風合いを楽しめると人気ではありますが、実際に使った方からは竹表面に汗をかかないから使いやすいとのお声もいただいています。


そこで、実際に氷を入れて冷やして使用時の状態にした場合に、どの程度汗をかかないのか社員が実験してみたがぞね。


竹ワインクーラー汗かき実験


ワインクーラー、ガラスの水差し両方に氷を入れていきます。


竹ワインクーラー汗かき実験


だいたい同じくらいの量を入れて準備完了。しばらくそのままに放置です。


竹ワインクーラー汗かき実験


氷が半分以上溶けるくらいまで時間をかけて様子を見たようですが、ガラスの水差しには予想通り下のティッシュが濡れるくらい次々に水滴が垂れています。


方や、竹ワインクーラーはどうか?竹表皮には水気は全く無く水滴も当然垂れていません。この実験からも明らかに、冷やしてご愛用いただく場合にも濡れたテーブルを拭かねばならいなような事はないがぜよ。


磨きの竹ヒゴで編んだ、真竹抱きまくら

竹抱き枕、竹虎四代目、作務衣


古い校舎で素晴らしい飴色になった竹抱き枕を発見した話題がでましたので、今年の夏に向けての新製品を少しご紹介したいと思うちゅうのです。


竹抱き枕は竹婦人(夫人)、筒枕などとも呼ばれて実は昔から夏の暑さを緩和させるための道具として作られてきたものです。日本だけでなく、いえむしろ日本よりも赤道に近い東南アジア一帯で使われていて、形も編み目もほとんど同じような竹細工を各国で見る事もできるのです。


現在の日本にはエアコンがありますので、夏の夜の寝苦しさを知る人がもしかしたら少ないのかも知れませんが、冷房が苦手な方もおられますし昔ながらの智恵を活用すれば設定温度を上げて節電にもなるのです。


真竹抱き枕六ツ目(磨)


竹虎で定番にしています六ツ目編みの抱き枕は、白竹をしっかり編み込んだタイプです。少しくらい力を入れて押してみてもビクともしない強さが持ち味でしたが、磨きの竹抱き枕は竹表皮部分を薄く剥いで肌触りの心地よさ、弾力のある竹のソフトさを追求した磨きタイプをご用意することにしちょります。


また、サイズは70センチでしたがもう少し長いものが欲しいというお客様の声にお応えして100センチの長さのものを準備しております。日本の夏は高温多湿、あのムッとするような熱気、ムシムシする梅雨時の湿気など本当に寝苦しいものですが、そんな熱帯夜を自然の感触で少しでも心地よく過ごしていただく心強い竹があるがぜよ。




古い校舎と竹皮草履と竹抱き枕と

古い校舎床板


古い校舎に入ると何年にも渡って子供達が歩いた味のある板張りの床が出迎えてくれます。最近の校舎でも板張りの学校はありますが、木材の味わいが全く違うのは素材や塗装のせいでしょうか。


虎竹の里にある安和小学校も、このような古い板張りの温かな雰囲気に包まれた教室でした。けんど、まっこと(本当に)このような床をみていたら放課後に机を後ろにかためてブリキ製のバケツの水で洗ったモップで掃除をしていた小さい頃の事が蘇ってきます。


竹皮草履


父親の頃の時代までは、この板張り校舎での上履きは竹皮草履だったと言います。藁草履より丈夫で抗菌性もある竹皮は高価だってとも聞きますが、現在の日本の住宅はフローリングが一般的ですので室内履きとして皆様にご愛用いただけるようにもなっているのです。


竹皮ぞうり


竹皮草履は、絨毯敷きの室内でお履きの方もおられますし、たまに庭履きとしてお使いの方もおられます。もともと外で履かれていたものですので問題はありまんせんが、耐久性もよくありませんし地面が濡れていたりしますと水気が編み込みから浸みだしてきます。そこで、外用としてはEVAスポンジを貼ったタイプをオススメしちょります。


竹抱き枕、竹婦人


さて、この古い校舎は天井も素晴らしい板張りでしたので、下を見たり、上を見たり忙しいのですが、そうこうしています内に凄いモノを発見したのです。それがこの飴色に変色した古い竹の抱き枕ぜよ!竹表皮を薄く磨いた竹細工は、このように色合いが変わりやすく、長く使うほどに深みのある美しさに変化していきます。


ちょうど竹虎でも、今年の夏はこの磨きの竹抱き枕をご提案したいと思い準備しているところでした。製作したばかりは青々とした竹肌も、いずれはこのように渋い感じになっていく、そんな楽しさもある竹細工なのです。


テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」

竹虎四代目、山本雪乃、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」竹トラッカー、作務衣


テレビ朝日系列で毎週月曜日から金曜日まで毎朝8時から放送されている「羽鳥慎一モーニングショー」という情報番組をご存じでしょうか?


最初「羽鳥慎一」と書かれたメモを見て「えっ?鳥羽一郎」と勘違いして、あの兄弟船の大演歌歌手が一体何だろうか?と思い、しばらくドキドキしていました。(間違いに気づくのには結構時間かかりました)


竹虎四代目、山本雪乃、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」


実は高知県は民放が3局しかなくてテレビ朝日系列の番組はあまり馴染みがないのです。ケーブルテレビやインターネット経由で観ることのできる番組なのですが全国の皆様は普通にご覧いただけるかと思いますので是非今週の4月14日(金)はご覧いただきたいと思うちょります。


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」取材


アナウンサーの山本雪乃さんがお越しいただき竹虎本社工場、店内、竹林から普段はあまり行く事がない隠れた名所である断崖絶壁の久礼に続く旧道までご一緒させてもらいました。おそらく「ワンダふるさと」のコーナーではないかと思うのですが、ここで竹虎が登場する予定です。


山本雪乃アナウンサー、虎竹バックニューヨーカー


いつもは都会的な美人の山本さんです、日本唯一の竹林でもポーズが決まっちょります。


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃アナウンサー、虎竹バック


ところが、今月のパリ・Premiere Classeにも展示していた虎竹バックニューヨーカーをご覧いただくと、この表情っ!


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」取材


本気で驚かれていたのですが、更に


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」竹トラッカー


もっと凄いものをお見せしましょうと、昨年製作して横浜まで1000キロ走破した虎竹の電気自動車「竹トラッカー」に乗ってくると、この表情っ!


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃、竹トラッカー


まっこと、楽しいレポートになっているハズですぜよ!


竹虎四代目(山岸義浩)、山本雪乃、竹トラッカー


断崖絶壁の道までご一緒させてもらったと言いましたけんど、それはもちろんこの竹トラッカーで行ったのです。自分が小学校の時に現在の国道ができましたが、それまでは高知の西の方に行くにはこの道路がただひとつの生活道として使われちょりました。たまに通っても、高知の荒波とダイナミックな自然を感じる旧道、ここまで人を乗せて走ったことはありません。


竹トラッカー、安和海岸


このコーナーでは竹虎だけでなくて、すぐ近くのカツオの漁師町久礼の市場の様子や、高知特有の宴会文化の紹介などもあるそうで本当に盛りだくさんの内容ぜよ。31日(金)を楽しみにしちょってください!


※放映日は4月14日(金)朝8時からに変更になりました。何卒よろしくお願いいたします!


昼も夜も、お陰様

今城崇江、竹虎四代目


今月はじめに参加させてもらっていたパリ・Premiere Classeの展示会の画像をようやく整理できています。同行いただいた須崎商工会議所の担当の方が沢山撮ってくれた中には接客中の写真も複数枚ありますが、こうして見ていると今回通訳いただいた今城崇江さんには本当にお世話になったと改め思うのです。


Premiere Classe、竹虎四代目


言いたい事は山ほどあるのに、なかなか自分の思うように伝えられなかったり、詳しい話になればなるほど海外の方には馴染みのない事がでてきて少しもどかしくも感じます。


Premiere Classe、パリ、虎竹バックニューヨーカー


こうしてブースで説明していますと国内でのお客様に対する接客と、外国の方への説明は少し違っていてある程度簡素化して分かりやすさを優先せねばならないとも思いました。


Premiere Classe、今城崇江、竹虎四代目、虎竹バックニューヨーカー


しかし、そう言うたら、そもそも自分は土佐弁しか話せません。となれば通訳の今城さんは


土佐弁→日本語→フランス語


という訳をせねばならなかったのですろうか?それなら倍の労力がかかったのでは?と今更ながらに申し訳なく思っているのです。まっこと(本当に)昼間の展示が終わった後も、連日のように今城さんには同行いただき本当にお世話になりました。


竹炭石鹸


そして、もうひとつお世話になったのがいつもの竹炭石鹸。ホテルに備え付けてある香りの強いものは、やはり手洗いにしか使うことできず滞在中はずっとこれでした。


最近は固形石鹸ではなく液体のものが主流のようですが、自分の場合は頭の先からつま先までコレひとつで洗いきりますぜよ。泡立ちもイイ感じ、それよりも、とにかく肌にやさしい事が最優先。こうして、昼も夜も誰かのお陰様で過ごせちゅうのです。


ちょいワルおやじに履かせたい、あの黒革雪駄が帰って来た

ちょいワルおやじの黒革雪駄


あの雪駄が帰ってきちょります。あの雪駄と言ってもご存じない方も多いかも知れません。それも、そのはず製造がなかなか追いつかず、出来あがったと思ったらすぐに売れ切れていましたので多くの方にご紹介できる機会がなかった黒革雪駄なのです。元々製造数が少なかったものが、底材として使われていた自動車の古タイヤをスリッパ用として加工する業者さんの廃業でついに製造できなくなってしまっていました。


ちょいワルおやじの黒革雪駄


しかし、自分が自宅にも会社にも数足づつ置いて履き込むほど好きな雪駄です、前々からの根強いファンの方のご要望もありました、なのでずっと復刻できないかと方々を当たっていたのです。自動車のタイヤは昔と違ってタイヤの中に金属が使われるラジアルタイヤが主流となっています。このため以前と同じ古タイヤでの製造は見込めそうにありませんでした、正直諦めかけていた所にひょんな事がゴム底を製造してもらえる職人さんとの出会いがあってこうして復刻する事ができたがぜよ。


伝統の技術というのは、それぞれ細い一本の糸で繋がっています。どこかでその糸が切れてしまうと、元どおりに繋がることは本当に難しいものだ。この黒革雪駄からも、その事をつくづく感じているのです。


竹踏み(炭化竹)のシミ

竹踏み(炭化竹)


青竹には梅雨の時期など、どうしてもカビが生えやすくなり管理が本当に大変になります。そこで、この青竹を蒸し焼きのような状態にしてカビの発生や防虫にしようと作られているのが、この竹踏み(炭化竹)なのです。


炭化加工した後に粗目のグラインダーで表皮を削り、さらに中粗、そして仕上げ用と段々に細かい番手のベルトにしながら美しい光沢の表皮にしていくのです。磨かれた竹表皮面を見たらニスか何か透明の塗装をしているかと思われそうですが磨き加工をしているだけの光沢ぜよ。


竹踏み(炭化竹)のシミ


竹は油分の多い植物です。そう言えば先日竹虎の工場に見学に来られた方が足元か滑りやすいと話されていましたが、それは竹の油成分のせいです。


だから炭化加工で熱を上げていくと油分が竹裏面ににじみ出してシミとなります。これは一本づつ程度が違うのですが、どうしても避けられない竹の性質でもあります、普段の使用には目にふれる所ではありませんし、ご使用には何の問題も全くないがぞね。是非お気になさらずにご愛用いただきたいと思っています。


青竹踏みの自然乾燥倉庫?

青竹踏み


休日の竹虎の工場には色々なものが乾燥のため広げられている事があります。「青物」と呼ばれる、竹素材をそのまま油抜きする事なく加工する細工は十分乾燥させているつもりでも高知の高温多雨の気候のせいかカビなどの品質管理に気を使わねばならない事が多いのです。


先日の三連休には青竹踏みがズラリと並べられていました。長尺物の竹を扱う竹工場は天井の高さと広さだけは十分にとってあるので、このような竹材を広げて乾燥させるのにも非常に好都合です。


こうして裏返してみると良くお分かりいただけますように青竹踏みには竹節を必ず二つ入れるようにしています。竹節は根元が間隔が狭く、ウラ(先端)は広くなりますので節の位置は様々ですが、強度を確保するためにこのような細かい配慮も実はされた竹製品なのです。


この竹節は、お客様がご使用されているうちにエアコンなど室内環境によって割れることがありますがご使用には全く問題ありません。製造過程でも自然にヒビが入る事がありますので薄い竹節部分を削り取る場合もありますが、本体部分に影響があるワケではありませんので何度か客様からご質問もいただく事がありますが、どうぞ安心してご使用いただきたいと思っているのです。


インターネットテレビで生放送

インターネットテレビで生放送


インターネットテレビでの生放送番組があって、少し出演させていただく機会ができたのです。自分自身テレビを観るのはNHKの大河ドラマくらいなのですが、インターネットでの放送など実はあまり知る事もありませんでした。ところが今回の番組は随分前から毎日放映しているようでパワフルコンビーフのコウタさんと、兼重清志さんという若手芸人が司会を務める、しっかりとした番組なのです。


インターネットテレビで生放送


おまけに今回は竹虎が高知県という事ですろうか?SKE48の元メンバーでもあり、高知県観光大使も務められている女優の桑原みずきさんがゲストで来られていました。


虎竹バックニューヨーカー、桑原みずきさん、パワフルコンビーフ


こんなベッピンさんが高知におったろうか?と思いましたが、こうやって東京で活躍されるには学生の頃から高知を離れて歌や踊りのレッスンをされているようにお話しされていましたので、まっこと(本当に)どんな世界でも大変なのです。


1時間番組ではありますが、パワフルコンビーフさんの司会で軽快にトークが進みアッという間に時間は過ぎていきます。


桑原みずきさん、パワフルコンビーフ、竹虎四代目


今回は竹虎の商品紹介をさせていただけるとの事で、10点程度の竹製品もスタジオにありました。ちょうどパリの展示会から帰ってきたばかりの虎竹バックニューヨーカーも紹介させていただいたのですが、桑原みずきさんがお洒落に持ってくださって助かります。


他にもこれからシーズンのはじまる竹皮健康草履、虎竹ランチボックス、そして魚捕りの道具にも間違えられた白竹抱き枕ゴザ目など色々と説明させて頂きましたが、芸人のお二人も竹製品など初めてご覧になられるモノが多くて興味津々という感じで東京まで来たかいがあったと思いました。


竹炭石鹸、桑原みずきさん、パワフルコンビーフ、竹虎四代目


また、桑原さんには竹炭石鹸をご用意いただいた洗面器を使って手の甲で試していただきましたがそのスッキリ、しっとり感に何度も何度も驚いていただき本当に感激されちゅうのだと嬉しくなったものです。


元々自分が肌が弱くアトピー体質なので作った竹炭石鹸ですが、本番中にも自分の顔がツヤツヤしていると言われました。実は、つい先日にも初対面の方から言われた事があって、その方は次の日に竹炭石鹸を購入されていました。自分では分かりませんが、男のくせに年齢の割に肌ツヤが良いのかも知れません。しかし、だとすれば、頭からつま先まで、いつもこの石鹸を使いゆうからに他ならんと思いよります。


アートフェア東京2017「Installation kaguya」高知新聞に掲載

アートフェア東京2017「Installation kaguya」高知新聞


昨日終了した日本最大級の美術見本市、アートフェア東京2017での虎竹オブジェが高知新聞に掲載されていました。今回の竹取物語をモチーフにした「Installation kaguya」の事は全社員を集めてどのような展示会かを説明しちょりました。ところが、設計、施行された東京大学の名前はさすがに有名なので聞いた事があっても、東京国際フォーラムで開催されると言っても虎竹の里では誰も知らないので、職人には東京のド真ん中で開催される事を伝えたくて「東京駅の横じゃ」と言うたがです。


土佐藩の時代、山内家に献上されていた歴史を持つ虎斑竹。お遍路の難所に数えられる険しい峠道を避けて、浜から運び出した竹がお城下に行く。そしてそんな竹を、もし当時の職人見たとしたらこんな気持ちやったろうか。ツギハギだらけの着物やったに違いない、擦り切れそうな足半やったろう、土埃にまみれた真っ黒い顔でも、その目は地域の誇りに輝いていたはず。そういえば、この東京国際フォーラムは土佐藩の江戸屋敷があった場所ぜよ。長い時を越えて郷土の虎竹が帰ってきた縁を感じたのです。


ただひとつ、会社を出る前に間違った事を言ってしまいました。虎竹オブジェの隣に展示されるのがフェラーリと思っていたのですが特別仕様のランボルギーニ社のウラカンという車やった。同世代の方は覚えておられるかと思いますが、自分の小学校の頃にスーパーカーブームがあってランボルギーニと言えば両サイドのドアが上に跳ね上がるカウンタック、イタリア語で「驚き」の意味。会場のウラカンはスペイン語で「ハリケーン」という意味らしい。けんどアートフェア東京2017では、どんな展示品よりもこの虎竹オブジェが驚きの台風の目になったのではないろうか。


竹仮面を見つけて

竹仮面


人面竹細工と勝手に呼んでいる竹製品は一本の竹をまるで人の顔のように加工しています。まさに竹仮面ですが、作られている職人さんはご自身の仕事の合間に楽しみでされていると聞いています。


簡単そうに見えて、実はなかなかこの表情を表現するのは大変のようですぞね。同じ細工を何個が見た事がありますが、それぞれ微妙に違いがありつつベースとなる顔立ちがありますので、まっこと(本当に)面白いものです。


竹仮面


さて、ところが先日ひょんな場所で同じ職人さんが作られたという人面竹細工を発見しましたぞね。最初手にした時には、もしかして海外の民芸品かも知れないと思ったりしていましたが、よくよく話しを聞いていて同じ方が製作したものだと知り驚いたのです。


同じ職人さんと知ると遠い異国の細工かと思っていたものが、突然近くに感じられます。どのような竹細工か、どんな作りかも当然大切ですが、誰がどんな思いで作ったのかは更に大切な事です。


渡辺竹清作、煤竹香入


煤竹で網代編みされた香入も竹細工としては秀逸であるし素晴らしい技術の生み出したひとつの作品です。しかし、それよりも祖父の代からの作家との繋がり、内側の漆塗りをした作家の人柄、エピソード、竹虎の周りの人達や家族、そんな顔が浮かんでくる品々が実はたまらないのです。


かぐや姫降臨「Installation kaguya」

「Installation kaguya」虎竹


高い天井の広々とした開放的な空間の東京国際フォーラムに「Installation kaguya」が完成していました。


「Installation kaguya」虎竹


矯め直して真っ直ぐに伸びた虎竹のラインと、竹が少しづつズレていくことによって織りなす曲線の面白さと美しさ。


「Installation kaguya」虎竹


接地してあるのは3カ所のみ、それでこれだけの本数の竹が見事に形づくられているのは設計、施工をされた東京大学の緻密な計算によるものなのです。


「Installation kaguya」竹虎四代目,作務衣,さむえ,SAMUE


ジョイント部分には竹に丸い穴を開けて木材の接ぎ木をはめ込みビス留めです。


「Installation kaguya」月灯り


外側からピンポイントで灯りを入れると、写しだされる月にはしっかりと竹節の陰が見えます。


「Installation kaguya」花士珠寳氏


月から舞い降りたがごとき神々しい花士(はなのふ)珠寳さんの献花、まさに現代のかぐや姫そのものやったぞね。


「Installation kaguya」


Installation kaguya「竹取物語」

Installation kaguya「竹取物語」


前日の夜より東京国際フォーラムにて「Installation kaguya」の設営が続き、いよいよ形が出来上がってきたとのお知らせを頂戴しました。今回は日本最古の物語とも言われる竹取物語をテーマにされています、そこで東京大学設計の図面や加工の進む虎竹の部材は拝見させてもらってはいましたが、やはり実際の会場で組上がっていく姿と言うのは全く違うて見えますぜよ。


虎竹


本当に美しい、ただただそのような思いがわき上がります。虎竹の里を出て行くときには想像もしなかった大きな役割を、一本一本の虎竹達が担わせていただいてイキイキと輝いて見えるのです。


Installation kaguya「竹取物語」


明日17日(金)に開幕のART FAIR TOKYO 2017に先だって、今夜はこの「Installation kaguya」の中にて、花士(はなのふ)珠寳さんによる献花のイベントが予定されているとの事ぜよ。竹取物語に登場する、かぐや姫のような美しさで一体どのような世界を魅せてくれるのか?今からワクワクする気持ちを抑えきれないほどながぞね。


虎竹の里、虎斑竹


松竹梅と昔から言われているように、竹は縁起のよい植物でもありますし日本中で様々な神事やお祭りにも使われる事が多いのです。わずか3ヶ月で親竹と同じ大きさに成長して、一年通して青々としている生命力が古来人々に神秘的な何かを感じさせてきたのだと思います。


虎竹に入る虎模様も現在の科学でも解明されていない不思議、かってイギリスBBC放送が虎竹の里に来られて「ミラクル」と何度も言われちょりましたが、今夜はそんな竹と人とが織りなす幻想的な空間が現れるかも知れませんぞね。


おひとり様、竹籠のすすめ。

お一人様の椀籠


昔の大家族が核家族になり、今は一人暮らしの世帯が随分と増えているという事を何かで聞いたのです。これは別に都会だとか、田舎だからという事ではなく全国的な大きな流れのようです。そこで、自分が小さい頃に周りによくあった大人でも両手でようやく抱えるような大きな椀籠は個人的には思い入れがあって愛着もありますけんど、よく多くの方は小さめの、もしかしたら一人で使うくらいの竹籠が良いのではないかと思いだしました。


都市部のマンションなどは台所も広くありませんし、椀籠を使いたいと思われている方もせっかく気持ちがあっても場所的に置きづらいのかもと思ったのです。そうして職人とも相談し編み上げたのが「お一人様の椀かご」ひとり暮らしに最適なコンパクトサイズですが、作りはしっかり堅牢でまさに一生モノの竹籠でもあります。


男の隠れ家別冊「おひとり様のおすすめ。」


そうこうしている内に最近発行された雑誌、男の隠れ家別冊「おひとり様のおすすめ。」です。当然ですけんど、一人暮らしに注目しているのは自分達だけではありませんでした、大切にしたいひとりだけの時間という事で何と便利なおひとり様グッズも大集合させています。


虎竹孫の手


何を隠そう竹虎も実はこの雑誌に掲載頂いていました。竹でお一人様と言えば、定番ではありますが「孫の手」ですろう。誰もいないけれど、背中が痒い時にはコレがまっこと便利ながぜよ!


竹虎ですから孫の手も日本唯一の虎竹を使った少し他とは違った逸品ですがまさに、究極のおひとり様グッズという事には間違いありません。


アートフェア東京2017「Installation kaguya」

アートフェア東京2017


東京国際フォーラムで3月17日(金)~3月19日(日)の3日間開催されますアートフェア東京2017は2005年から開催している日本最大級の国際的なアート見本市だそうです。国内外から厳選されたギャラリーが集い、古美術から現代アートまで幅広い時代とジャンルの作品を展示・販売するとの事ですので話を聞くだけで少しワクワクしてくるのです。


Installation kaguya、虎竹


さて、そんなアートフェアの特別展示として国際フォーラムの広々としたロビーに特別展示されるのがミャンマーを代表するアーティスト、U Lun Gywe(ウー・ルン・ジゥェ)と「Installation kaguya」のコラボレーション作品です。「Installation kaguya」は竹取物語をテーマとして東京大学大学院農学生命科学研究科木質材料学研究室が設計、竹組の巨大オブジェを製作するのです。


Installation kaguya、虎竹


そして、このオブジェに使われるのが日本唯一の虎竹ながぜよ。テーマが竹取物語なので当然「竹」を使っての造形にはなろうかと思いますが、沢山ある竹の中から虎竹の里の竹を選んで頂けて本当に光栄に思っています。


竹虎本社


プロデューサーや設計の方には何度か虎竹の里にまで足を運んでも頂きました、虎竹のがどのように育ち、加工されていくのか、ご覧いただいた上で今回の作品に活用されるのも嬉しいことです。


Installation kaguya


フェア前日の3月16日(木)には、オープニングイベントとしてこの巨大竹オブジェの中で、京都銀閣寺の花方を務めたあと独立されて現在は活け花で世界を舞台に活躍される花士(はなのふ)珠寳氏による献花も行なわれる予定です。


珠寶さん、田辺小竹さん、正木美術館


珠寳氏の神々しささえ感じる活け花は、竹工芸家の田辺小竹さんとの正木美術館でのコラボを一度拝見して以来なので久しぶりに、こじゃんと(とても)楽しみにしているのです。


ある日の竹虎、3時おやつ時間

竹虎本店


先日は沖縄のお客様から商品のお礼にと届いた贈り物に社員が感激してお礼の電話をしています。まっこと、このような事がある度、竹虎は四国の高知という地方の中でも更に県都から西にずっと離れた田舎の虎竹の里にあるにも関わらず北海道から沖縄まで全国の方々と繋がり支えてもらっているのだと改めて感じるのです。まっこと、ありがとうございます!


お客様より頂いた黒糖


本来であれば、社長である自分が社員の労をねぎらい、言葉をかけて感謝の気持ちを表すのでしょうが、不器用なせいかなかなかそのような事ができていません。ところが、その代わりと言うたら何なのですが、自分が出来ていない分をお客様からお褒めの言葉を頂戴する機会もままあって心から温かなお客様のお気持ちには感謝しています。


黒糖パン


電話をかける社員の笑顔をみているのは何とも嬉しいものですが、今回はこれで終わりませんでした。頂きましたのは西表島産さとうきびを使った黒糖でした。そしたら、いつの間にか一人の社員が黒糖を持ち帰っていたようです。


黒糖クルミ


次の日に会社に持って来たのは、この黒糖を使って焼いた黒糖パンと、黒糖をたっぷりまぶした黒糖クルミぜよ。


竹虎工場三時のおやつ


サイレンが鳴って、時間はちょうど三時のおやつになりました。社員は早速、工場の職人はじめ社内で一緒に働く仲間達にパンとクルミを配って歩きます。


竹虎三時のおやつ時間


少ない人数で、この地域の特産である虎竹を全国発信しようと志を同じくして頑張っているメンバーです。


竹虎工場三時のおやつ


毎日の竹虎を支えてくれている、このチームワークの良さは何か特別な事をしているからではありません。先人からの伝統でもあり、また現場にずっと立ってきた母や専務の人柄の賜ですろう。


先祖へ


竹炭ヨーグルトの力

竹炭ヨーグルト


竹虎では竹炭レシピを社内で募集した事があって、それを料理レシピのコミュニティウェブサイト、クックパッドに掲載させてもらっています。先日展示会にお邪魔していたフランス、パリは食文化の華やかなる土地ではありますが、そこにも竹炭を料理やスイーツに取り入れているシェフがおられて竹炭パウダー(Bamboo charcoal powder)の人気をうかがうことができます。


少し流行のようにもなった時期もあったかも知れませんが、元々デドックス効果はずっと昔から言われてきましたし整腸作用は炭焼き職人さんがご自身の体験を通して一番よく知っている事でもあるのです。


竹炭パウダー


クックパッドには手のこんだ竹炭料理が色々と並んでいます。しかし自分は、そのような面倒な事はせず、もっと手っ取り早く毎日食べるヨーグルトにそのまま竹炭パウダーを入れています。小さじ軽く一杯程度で十分です、入れすぎると竹炭が水分吸着力が強いためかえって便秘の原因になると言われています。


竹炭微粉末


クルクルとスプーンでかき混ぜ、白と黒の渦巻き状から更にグレーになったヨーグルトを普通に食します。竹炭の良いところは無味無臭で他の食材の邪魔にならないところです。


竹虎でも毎日竹炭を続けている社員がいます、特に女性の皆様には便秘の方も少なくないと聞きますので竹炭パウダー入りのヨーグルトを一度お試しされればスッキリ効果をすぐに実感できるのではないかと思います。


編み上がったウツボ籠用のエギに思う

竹編みエギ


パリから虎竹の里に帰って来ましたぞね。さて、そこで今日は鰻捕りのお話しながですが、都市部で育った方や若い皆様方でしたら川で鰻を捕った経験のある方はあまり多くないかも知れません。しかし、自分の小さい頃の虎竹の里では小学生から中学生くらいの年頃の男子は必ず竹製の鰻ウケを数本持っていて鰻捕りに勤しんだものです。


自分が左手にもった肌色のものは鰻ウケ用のエギ、それに比べて別誂えで編み上がったばかりの青々としたエギはウツボ用ぜよ。通常のウツボ用より大きめなサイズとはいえ、こうして並べてみるとその違いは圧倒的!一目瞭然なのです。


竹編みエギ入り口


エギの入り口は奥に進むに連れて細く萎んだように作られていますが、竹の弾力性を活かしていますのでエサのニオイに誘われて泳いで来る獲物は難なくスルリと中に入ってしまう仕組みですぞね。これは鰻やウツボだけでなく、ツガニや他の川魚を捕獲する竹籠でも共通の仕掛けとなっています。


竹虎工場にて


しかし、この大きな竹製のエギがこれだけ沢山使われているとは!?驚かれるかと思いますが、ウツボ漁を盛んにしている地域は高知県の他にも和歌山や宮崎など黒潮の流れる太平洋側の県に何カ所かあるのです。使う漁師さんも漁師さん、編む竹職人も竹職人、まだまだ日本の伝統は残っているし、消え去ってしまった過去のものではないがぜよ。


Premiere Classe Tuileriesのパリジェンヌ

Premiere Classe Tuileries2017、竹虎四代目,作務衣,さむえ,SAMUE


パリジェンヌの皆様は、本当にお洒落な方ばかりでした。まるでファッション雑誌から抜け出して来られたかのような女性が普通に歩いているので驚いてしまうのです。


Premiere Classe Tuileries2017、竹虎


そして、今回のPremiere Classe Tuileriesでの虎竹バックは、そのような感性豊かな皆様をブースに立ち止まってもらうだけの面白さと魅力にあふれる逸品だったと思います。


Premiere Classe Tuileries2017、竹虎


「一点勝負とは度肝を抜かれた」とは、パリで30年デザイナーとして活躍され会場近くの通りでご自身のショップも経営されている日本人女性社長さんでした。


Premiere Classe Tuileries2017、竹虎四代目


実はこのPremiere Classe Tuileriesも出展希望社が多く、何十店舗もがキャンセル待ちをしているような人気の展示会であり出展費用も決して安価なものではないのです。普通は複数の商材を持ってくるのが当たり前なのに竹虎は、まさに竹を割ったような潔さ、コレ一つだけの展示だったのです。


Premiere Classe Tuileries2017、竹虎


そんな姿勢がメディアの方にも伝わったのか、こんなに時間を取って頂いて良いのか?と思ってしまうほど本当に熱心に取材いただくこともありました。何度も何度も質問をされる事に、よほどこのような竹バックが関心をもってご覧いただけているのだと実感するのです。


Premiere Classe Tuileries2017、竹虎


世界各地から様々な優れた商品が集まる中で、目の肥えたバイヤーの皆様に認められた竹バックの可能性を感じます。そして、日本の竹の事ばかり思ってきましたが、世界に広がっている竹の事を改めて考えたPremiere Classe Tuileries2017でした。


パリのホテルでも国産竹皮草履

国産竹皮草履


長いようで短かったパリの展示会Premiere Classe Tuileriesも終わりましたぜよ。どのくらい皆様に日本の竹の事をお伝えできたかは分かりませんが、ひとまず会期が無事に終了したことに安堵しているのです。


この出張中、自分がホテルの部屋で愛用していたのは虎竹の里から持参した竹皮草履やったぜよ。筍の皮が一枚一枚剥がれ落ちるのを集めて編まれた逸品、昔から日本では履かれてきましたし、滞在しているホテルと同じようにフローリングだった昔の小学校では上履きとして使われていた履き物です。朝9時から夜7時までの長丁場を立ちづくめで疲れ切った足が竹皮草履で生き返ります。


今回は特に海外という事で、自分が代々続く藍農家さんに感激して作った藍染め鼻緒の竹皮草履を持ってきていました。誰にも見られる事がありませんが、もしご覧になられたら「ジャパンブルー!」と注目をあびそうな鼻緒ちや。歩くたび足裏への心地よい刺激、サラリとした感触、龍馬ブーツを脱いで履き替えた時のホッとする安堵感は遠く故郷を離れているだけに、より大きく感じたものです


パリ


パリは言わずと知れた世界有数の観光都市、自分のような田舎者でも知っている有名ブランドの本店が建ち並び、世界各国から来られたと思われるような方々が行き交います。


それだけに少し歩いただけでも何軒ものホテルを見かけます、中には名だたる有名ホテル、高級ホテルもあるかと思います。しかし、どんな豪華客室でも自分のような最高の室内スリッパを履いている人は、まず居ませんろうて。


どうして、竹なのか?パリ、Premiere Classe Tuilerie

世界竹機構、Michel Abadie、竹虎四代目(山岸義浩),作務衣,さむえ,SAMUE


「どうして竹なのか?」


今まで何万回自分に問いかけてきたろう、そして何百人の人達に問うてきたろうか。そしたら彼はすぐに話しだすのです。


小さな子供時代を過ごした南仏での祖父との思い出でした。フランスには竹は少ないというものの温かな南の方に行けば日本で見られるような竹もあるようです。スマホの画面で拝見させてもらった竹林は南方系の竹のようでしたが今ではお孫さんでしょうか、小さな子供たちが竹の中で元気に遊んでいます。


世界竹機構、Michel Abadie、竹虎四代目(山岸義浩)


きっと、この方も幼い頃にこのようにして祖父に見守られながら竹に親しみ、竹を見ながら大きくなられたのですろう。そんなある時、その竹林から、まるで夢でも見ているかのような神々しい光が差し込んでいたと言います。その瞬間に、美しさに引き込まれ、竹に魅入られた。そう語る顔は真剣そのものでした。


Premiere Classe Tuileries


話を聞いていて、グッと胸にせまってきます。涙をこらえるのに精一杯、手に持っていたメモ用紙はグシャグシャぜよ。


世界竹機構、Michel Abadie、竹虎四代目(山岸義浩)


「この虎竹のバック、欲しいよ~」
「いやいや、タダでは差し上げられませんぞね」


と言って虎竹バックを取り合っているのではありませんがこの方とは一昨年に韓国潭陽で開催された世界竹会議(World Bamboo Congress)でお会いさせていただき並々ならぬ竹への情熱を感じていました。


なるほど、だから竹か...。


ここにも居ったぜよ、青い目をした竹人じゃ。世界竹機構、Michel Abadie会長、まっことパリまで来た甲斐があったがぜよ。


Premiere Classe Tuileries、アンドレさんとの再会

Premiere Classe Tuileries、Andre Loumさん再会


パリで開催されているPremiere Classe Tuileriesには世界各国から出展者の方が集まって来られていますが、来場されるバイヤーの皆様もそれぞれ国際色豊かです。今回はフランス語のチラシを用意してはいましたが、これなら英語記載だけに統一していても良かったのではないかと思うほどぜよ。もちろん、地元フランスから来られた方も多いのですが、そんな中にこじゃんと(とても)嬉しい顔が見えたのです。


虎竹の里ウォーキング


それが、Andre Loum(アンドレ)さんぞね。アンドレさんとは本当に不思議なご縁で一緒になった方で、こちらの竹虎四代目30年ブログ「新春!日本唯一虎竹の里ウォーキング」にも詳しく書かせてもらっていますが、たまたま年に一度しか歩かない日本唯一虎竹の里ウォーキングの朝に出会い一緒に歩いて焼坂の峠を越したという仲なのです。


Premiere Classe Tuileries2017竹虎


日本に半年近く滞在されてフランスに帰国されたアンドレさんは、ちょうどパリで料理人としての修行中でした。まさか、こんなに早く再会が叶うとは思ってもみませんでしけれど、わざわざ会場に訪ねて来て頂いたのです。


Premiere Classe Tuileries2017竹虎


パリの有名店に通うことになるアンドレさんが一人前の料理人となり、もし店でも出すような事があれば是非にとも新鮮な魚の豊富な高知に、いやいや高知でも、とびきり魚の美味しい須崎にフレンチのお店を開店してもらいたいと、話は思いっきり未来に飛んでいきますぜよ。


Premiere Classe Tuileries2017


四国八十八カ所を歩き終えた後、さらに四国の中で周りたいお寺があると言われる日本の大好きなアンドレさん、それなら店舗名は「KUUKAI」で決まりではないですろうか。


青竹踏み(携帯用)でパリ展示会の疲れスッキリ

Premiere Classe Tuileries2017


パリ中心部ですし交通の便もよいせいもあるのでしょうか。ルーブル美術館に隣接しているチュールリー公園の一部に広い特設会場を設営されたのPremiere Classe Tuileriesには、お陰様で連日沢山の方にご来場いただいちゅうのです。しかし、日頃の仕事と違って朝から晩まで立ちっぱなしの仕事というのは、なかなか疲れるものです。


青竹踏み(携帯用)


さて、そこで疲れた足を癒やすのに日本から持って来ているのが青竹踏み(携帯用)ぜよ。片手で持てるくらいのコンパクトなサイズで、丈夫で軽いという竹の特性が活かされていて荷物にならない所が色々な場所にお供させられる良いところです。


青竹踏み(携帯用)


青竹踏みは自然の竹そのままを利用して半割にした製品です。天然素材に近いので竹そのモノをお手元で使っていただける楽しみや嬉しさはありますものの、室内のエアコンや乾燥具合によっては青竹踏み自体の曲がりが微妙に変化が起こる場合があるがです。


以前使っていた携帯用の青竹踏みは、もっと細く鋭角に曲がっていて足裏への刺激もキツめに来ていましたが。月日が経つごとに竹が開いてしまって緩いカーブになってしまいました。これは、これで緩いカーブが気持ち良いという方もおられるので、どちらが良い悪いではありません。これは好みの問題ぜよ、自分の場合にはキツイ刺激が土踏まずに欲しいので今回新しい竹踏みと交換することにしましたぞね。画像で比べるとこんなに違うのです。


青竹踏み(携帯用)使用


風呂上がりなどに使うと効果的なので、さっそくフミフミしてみますが、今回のホテルのように床がフローリングになっている場合には滑りやすいので注意が必要ぞね。こんな時にはバスマットを下に敷いてフミフミですが、携帯用の場合にはサイズが小さいから片足づつが普通です。


まあ、自分の場合には更に強く押したい方なので青竹踏み両端の切断部分に足裏をあてがいます。そのような時には小さなサイズの青竹踏みではありますが、両足とも同時にのせる事ができますぜよ。


青竹踏み(携帯用)


いやいや本当に昔からずっと愛用され続けてきたのには、やっぱり理由があるのです。土踏まずへのイタ気持ちの良い刺激が血行をよくしてくれて足の疲れ、むくみを取ってくれます。足は第二の心臓とも言われていて、青竹踏みで血圧への効果を言われる方もおられます。


とにかく気持ち良いのです。


フミフミした後に、ややっ!ふと見ると使った後のバスマットには竹模様がクッキリ。遠い異国の地から虎竹の里の竹達を思う瞬間です。


虎竹バック「TAKETORA」がいっぱい、in パリ

竹炭消臭パット,作務衣,さむえ,SAMUE,竹虎四代目(山岸義浩)


いくら旅慣れた方であっても、旅行先にまで自分用の敷きパットを持ち歩く方がいるでしょうか?思えば一日の3分の1はベットの中、何よりも大事な健康の基本は睡眠にありますので、こだわられる方がいても不思議ではないような気もします。


しかし、敷きパット...?


かさばるし、重たいし、まさか旅先にまで持参する人など聞いた事もありません。そんな人、いるはずがないじゃないですかっ!?


竹炭消臭パット


いや、ここに居るぜよ。


竹炭にこだわりぬいて出来あがったばかりホカホカの竹炭消臭敷きパットを今回の出張には持って来たがぜよ!なにせ、今回は花の都パリでの展示会、Premiere Classe Tuileriesは言葉も全く分からない所で体力だけが頼りです。期間中の健康維持は絶対やと思うて万全の態勢でホテルでゆっくり休めるようにと昨年から試作を重ねる間もずっと愛用していて、すっかり自分が大好きになった竹炭パットをこうして持ってきたというワケなのです。


虎竹バック「TAKETORA」


さて、しかし、そのお陰があってか、どうか。毎晩グッスリ休めて、高知にいる時以上に快調ぜよ!!!さらに、昨夜は最高の夢をみたのです。


どんな夢かって?


それが、これぜよ、パリ中の女性が虎竹バック「TAKETORA」を持って美しい街中を歩き回るという夢のような素晴らしい夢です(ややこしい)。虎竹バック「TAKETORA」がいっぱい、in パリじゃ。

遙かなる虎竹の里

虎竹の里


虎竹の里に初代宇三郎が大阪からやって来たのは100年前になるのです。当時、日本唯一の虎竹は安和海岸から船で土佐藩山内家へと運び出されて行っておりましたが、若き日の曾じいさんも小舟に揺られて辿り着いた「異国の地」でした。


あえて異国の地と言いましたが、明治になったとはいえ長く続いた江戸時代にはそれぞれの藩がまさに国。当時の交通網の事など考えたら距離的にも文化的にも、そして人々の意識的にも浪花から見た土佐は異国、初代の竹への覚悟と執念を感じずにはおれません。


Premiere Classe Tuileries会場


それに比べたら確かにヨーロッパは遠いですしフランスは外国ではありますが、飛行機に乗ればひとっ飛び、まっこと簡単なものです。


自分はいつも思うがです。虎竹の里は何処にあるのだろう?初代が歩き、二代目が通り、三代目が登った、あの虎竹の里の山道は何処に続いちゅうのだろう?


Premiere Classe Tuileries、竹虎四代目


虎竹の里は地名の事でも場所の事でもありません。虎竹の里は、120数年受け継いできたものは、いつも共にあります。


虎竹の里


パリ、Premiere Classe Tuileries。そしたら、ここが虎竹の里ですろう。


Premiere Classe Tuileries

Premiere Classe Tuileries、虎竹バック


Premiere Classeの会場は、チュイルリー公園 (Jardin des Tuileries)にあります。この公園の名前にはあまり馴染みはありませんが、すぐ近くに隣接するルーブル美術館はモナリザが展示される誰でも一度は耳にした事のある有名な場所です。


竹トラッカーポストカード


ふと思い出したのが、竹虎工場の若い職人の仕事場。乱雑に置かれた棚の片隅に、ビニール袋に大事に入れた一枚のポストカードが飾られていました。


写っているのは一緒に働く仲間の職人と、皆で数ヶ月もかけてようやく完成させた虎竹電気自動車「竹トラッカー」。職人達の中では全く満足していないのか、日本唯一の虎竹で初めての車が完成しても、横浜まで1000キロ完走しても別段何を言うでもなく、淡々として見える彼らなのですが、こうして写真を置いてくれているのを見て心から嬉しく思ったのです。


Premiere Classe Tuileries、虎竹バックチラシ


今回も同じように自分達が毎日当たり前のように囲まれ、触れ、加工する虎模様の竹がパリまでやって来た。遠いヨーロッパの街としか知らずとも、いつかこの挑戦が、言葉少ない彼らの心にも響く日がやってくる、そう確信しているのです。