竹簀子(すのこ)床の古民家

竹簀子(すのこ)床


先週お話しさせて頂きました古民家、家の壁に平たく割った竹がそのまま竹ヒシギが使われている事に驚かれた方も多いのではないかと思います。竹の調達が容易であり、加工性の高さなど木材に比べて優位な点は挙げられますが住宅に利用するにはその強さ、耐久性が求められてきたはずなので、竹壁の古民家はその証となるものだと思うのです。


古い民家には、まだまだ竹が使われる事が多かったようです。この床は何と竹簀子で出来ています、室内に使われていたりする事はあまり知られていないかもと思います。これだけの広い床面に丸竹が敷き詰められているのを見るのは竹の月見台くらいのものです。室内にできた月見台の上にムシロを敷いた感じですが実際に竹簀子床として当時から使われてきたものだそうです。


そもそも木材の板というのは高価なものであり庶民には縁遠いものだった時代がありましたので身近で加工の簡単な竹素材が使われたとも言われています。また、昭和40年代にタバコ栽培が盛んな地域では雨天時には葉っぱの乾燥を室内でしたそうで通気性が良く換気に優れた竹簀子床が活躍したのだとも聞きます。


日本の家は木と紙で出来ていると言われます。竹の床なら歩いても気持ちが良かったのではないかと思いますがいずれにせよ、木材や紙同様に竹が昔の住宅には想像以上に使われていた事を思うのです。


コメントする