お一人様用の椀かごという食器籠としては小ぶりな竹籠を昨年の終わり頃に製作してご紹介させて頂きました。自分の小さい頃には、両手を大きく広げて持つような竹籠に重たいくらい食器を入れて干してある光景も見られたものですので時代が変わってきたと言う事でしょうか。
ご存じのように一世帯当たりの家族人数が少なくなり、それぞれのご家庭のキッチンにはコンパクトに置ける籠の方が使い勝手がよいのかも知れないと思ったのです。
大きな籠をそのまま小さくするのは意外に難しいものです。昔ながらの青物職人さんは、ある程度の大きさと、強さというお客様からの要望に応え続けてきましたので、職人さんよってはあまり歓迎されない方もおられます。
そんな中、試しに編んでもらった籠は筏底、そして足には丸竹が使われていました。一旦そのままになってはいましたが秋も深まった頃に、なかなか良い感じの真竹が伐りだされるようになると形にしたくなってきます。だから、一本の青竹の力というのは凄いものが秘められています。
椀籠にするため水切りを考えて底を四ツ目にするのと、足部分は籠の安定性、強度もありますがデザインのバランスで丸竹をやめました。見た目にもグッと引き締まり使いやすい感じの椀かごに仕上がったと思っています。
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