籠は竹表皮部分を使って編みますので、剥ぎ取った後の竹身部分は使われる事はありません。ところが職人さんの工房にお伺いすると、この身部分を上手く利用してリースを作られていたのです。竹の柔軟性やしなりを活かせますし、そもそも捨ててしまう端材の活用なので、これは面白いと思います。
今日はちょうどクリスマスイブ、あちこちの店舗ではもちろんですがご家庭でも色とりどりのリースを飾られているかと思いますが、竹は自然な素材感、色合い、軽さ、加工のしやすさなど美しいリースを作っていくのにも適材ではないでしょうか。
実はこのアイデアは、たまたま工房に来られた一般の方から言われた事だと聞きました。竹虎でも枝折り戸の編み込みのために竹表皮部分だけを機械を使って剥いでいきますが、この時に竹身部分が沢山できるのですが今まで何かに利用しようと考えた事はあまりありませんでした。
言われれば簡単な事にようにも感じますが、いつも身近にあって同じ仕事の流れの中では小さなリースひとつ思いつくことはできません。少し俯瞰した観点がいつも大事だと言いながら非常に難しい事なのです。竹の世界は来年も大きく動いていきます、今までを大事にしながら、今までを捨てていく一年はもうすぐです。
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