「竹害深刻 あふれる竹どう対処」東京新聞

 
「竹害深刻 あふれる竹どう対処」東京新聞


先日の東京新聞に掲載された「竹害深刻」というショッキングな見出しのニュースには少なからず驚かれた方もおられるかと思います。昔から日本人の暮らしにあって親しみもある竹が「害」になるとは一体どのような事なのか?竹は成長が早く、継続利用可能な唯一の天然資源と言われていますので、自分もよくお客様にお伝えする事があります。なので竹が環境に優しい素材である事はご存じの方もおられるのですが、この成長の早さという一見良いように考えられる点が今回の「害」と言われている一つの要因となっています。


かっては筍を採ったり、大きくなった竹を加工材として利用するなど人の暮らしになくてはならない存在だった竹林が、その存在感が薄れ忘れられて人が竹の中に入らなくなった途端、竹林は竹藪になってしまうのです。実は日本の森林に占める竹林面積は自分達が思うよりずっと少なくて全国平均でみると0.6パーセント程度のものなのです。ところが実際の面積以上に広く、森林を浸食しているかのような印象を持ちやすいのは人の生活に多方面にわたって役立つという竹の有用性から、人里近くに植えられる事が多く目立ちやすいと言う事だと思います。


「竹害深刻 あふれる竹どう対処」東京新聞


今回の東京新聞の紙面には協力させていただき自分なりの意見を掲載させていただきました。抜本的な解決策などがある訳でもありませんが、変わりつつある虎竹の里の現状をふまえて竹虎が出来る事をしていくしかありません。


人と竹との関わりは深く、長い歴史がありますので少なくとも「竹害」というような言葉を使うのは今まで日本人の暮らしを支えてきた竹に対して好ましい事ではありません。海外の方から見ると日本の国のイメージに美しい竹のイメージを重ねられる方も多いのです。しかし、このような言葉さえ使わざるをえない今の里山を確かに感じます。


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