竹はご存じのように稈の中は空洞になっていますので同じ太さの木等と比べると材料効率はあまり良くありません。しかも、竹表皮部分に近いほど繊維が密集しており強く、良質な素材ですので出来るだけ表皮に近い部分で竹ヒゴを取っていきます。えびら(竹編み平かご)に使う竹網代編みも、粗割した竹ヒゴを更に竹表皮一枚と身部分三枚の合計四枚に薄く剥いで使います。
編み上がった時に青々とした竹表皮部分と白い身部分が交錯して見えますが、これは二種類の竹ヒゴを使っているためなのです。えびらは竹身部分も使えるだけは竹ヒゴに取っていますが、虎竹製品などは模様の入る竹表皮が命ですので表皮部分しか使いません。竹は見えない所で使われない素材をかなり破棄して厳選された箇所だけを使う細工とも言えるのです。
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