毎年新米の季節になると、竹職人さんや内職さんからお米をいただくことが多くなり本当に有り難いのです。虎竹の里から西に向かって車で30分くらい走った場所には仁井田米という高知で有名な産地があります。盆地になった地形が寒暖の差となってお米の味をよくするといいますので、虎竹が虎竹との里でしか成育しないように、植物にとってはその土地の力、気候が品質に大きく影響している事が分かります。
最近、炭の力を活かした炊飯器が登場していて人気のようです。遠赤外線の効果でお米の芯まで熱が入り、ふっくら炊きあがるとの事ですが、美味しいお米をいただいた時には米研ぎざるにもこだわりたいもの。前なら普通にあった何でもない竹笊の美しさに、少しづつ気がついて下さる方々がおられるのは嬉しい事です。
四国産杉材を使い接着剤として昔ながら米のりを使い丁寧に手削りで仕上げられたおひつ。虎竹のタガをはめるとキリリッと引き締まった全く違った表情になります。炊きあがったご飯を入れると杉材が余分な水気を吸収したり、戻したりするので昔はおひつでお米を保存するのが普通でした。保温ジャーの登場で、今ではすっかり見かけなくなりましたが、たまには昔を思い出して戸棚から出してみるのです。
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