青竹酒器は生鮮食品のよう

青竹(真竹)酒器セット


美しい青竹は清々しく気持ちの良いモノです。一説にはこの竹の青さと、切り口の白さの対比は日本人が一番好きな色合いとも言われていますが見ていると本当だなと納得してしまいます。


青竹(真竹)酒器


大切な節目の時にこのような青竹酒器で杯を酌み交わすのは最高です。この酒器には大きな空気穴があり清酒を入れやすく、注ぎやすいように工夫されています。


料理屋さんやホテルさんに頼まれて青竹をご用意させていただく事もありますが虎竹の里の竹は当然虎竹ばかりで、青々とした真竹は殆どないので伐採するのに苦労した覚えがあります。それが他の地域では車で少し走って見ただけで、真っ青な真竹の林が広がっていたりして本当に竹と言うか植物の地域性というのは面白いものなのです。


青竹(真竹)盃


しかし、この青竹の色合いは長く保つことはできません、切り口からどんどんと色が抜け青さが薄くなっていきます。長く使うほどに飴色に深まり渋さの増す竹とは正反対に、青竹の場合はまるで生鮮食品のよう、伐りたてが一番美しく瑞々しく食器として使うのには時間との勝負です。


料理人の方などは出来るだけこの青さをそのままにしようと冷凍庫などに安置されていますが、少し時間を遅らせるだけで、その効果はあまり芳しくありません。そういう意味では竹林整備などで伐り倒した竹を、その場で器に利用されている所を拝見した事がありますがこれが最も贅沢で竹の良さを楽しむ方法であるようです。


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