竹製弁当箱というと網代編みや角物の弁当箱を思い出される方が圧倒的だと思うのですが、実はもっと簡単で昔から日本人に愛されてきた竹皮弁当を見逃してはいないでしょうか?
竹皮とは竹虎でも竹皮草履などに使う筍の皮の事。筍は1日に120センチも伸びることもあり、わずか3ヶ月で20数メートルの親竹と同じ高さまで成長しますが、その過程で被っていた皮を次々と落としながら伸びていくのです。この皮が竹皮で、水にも強く抗菌性などもある事から、古くからずっと食品の包装材として使われてきた素材なのです。昔はお肉屋さんに行くと、この竹皮で包んでもらう事が普通でしたし、今でも一部の高級ブランド牛には国産天然の竹皮が使われています。
昨今、竹皮も国外からの輸入商品が多くなり以前と比べると職人さんの数も少なくなっていますが今でも国産竹皮にこだわり生産をつづける職人さんは残っていて美しい竹皮を生産し続けられていることは本当に頼もしい限りです。
竹皮草履に使う素材の場合、竹皮は細い短冊状に裂いて編んでいきますので竹皮の大きさ、色合いに等にはあまり細かいこだわりはありません。もちろん、採取時期が限られているので集める苦労は同じなのですが食品包材用竹皮は、更に細かいサイズ、見栄えの綺麗さなどがあり本当に大変なのです。
たかが竹皮一枚ではありますが、最後に縛る竹紐も竹皮の端を細く裂いて使う先人の知恵を思いながら一度お使いいただきますと、その簡単さ、便利さを感じていただける竹皮おにぎり弁当です。食材を直接包む包材ですので国産をご愛用いただきたいですし、何気ない薄い一枚、ところが、その裏には素晴らしい職人の技が隠されています。食欲の秋に、一度挑戦されてはいかがでしょうか?
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