一目で惹きつけられるような竹ざるには、そうそう出会うことはありません平らな編み込みがシャープで何とも格好が良いのです、しかも65センチと大きく存在感抜群。日本唯一の虎竹は何を隠そう淡竹(はちく)の仲間、だから淡竹の籠と聞くだけで心躍ってしまうのですがこの竹ざるも、一般的に竹細工に使われる事の多い真竹で編まれたものではなく何と淡竹製だと言うので最初は本当に驚きました。
祖父から父から教わったという竹を、今に伝えている伝統の職人さんの中には淡竹で竹籠を編む方は数名おられます。しかし、それぞれ編まれる籠は概ね無骨な印象のものが多く、どちからと言えば堅牢さを売り物としていますがこの竹ざるは力強さ、丈夫さに加えて、緻密さと繊細さを兼ね備えた竹ざるなのです。
鍛え上げられたアスリートの身体が無駄のない美しさであるように、生活の中で鍛えられた竹ざるにも一切余計なものがなく、ただただ美しいのです。
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