昨年の年末に虎竹の里に来られていた竹林景観ネットワークさんの第18回研究発表会が開催されると聞いて参加させてもらっていました。全国の大学で竹を研究されている先生方、NPOが中心となった組織で森林行政機関からも協力をいただいておられるようですが、竹林の管理、竹の活用を通して美しい竹林保全を目指されています。
当社にお越しの際にも熱心なメンバーの方々がおられて感じ入ったことでしたが、今回の会場にもテーブル席が足りず補助席が会議質の後ろにズラリとならぶ盛況ぶりです。特に大学で竹について学ぶ学生さんの達の参加が多かったのには驚きと共に嬉しさを感じたのです。
竹は日本国内だけでも600種類以上があって、それぞれに様々な顔を持つだけに人の竹への関わりも千差万別ぜよ。次々に登壇される講師の先生方の講義を聴きながら、生命力が強く成長が早い竹を何とかしたいという共通の思いで色々な取り組みがなされ少しづつ成果が見えてきているように感じました。
塩素酸ナトリウム粒剤(クロレートS)という薬剤散布で竹林を押さえ込む研究までされていますが、一番印象的に残っている報告は竹の焼畑です。かっては鹿児島県などでは頻繁に行われていたそうですが、伐採した竹をそのまま同じ場所で処理できて更に後には畑として作物の収穫が出来るのであれば場所によって有効な活用方法のひとつと言えそうです。
大きな火になる事もあります、そんな話題の続きとしてポーラス竹炭のお話しも出ていました。竹林の中でそのまま竹炭を作るポーラス竹炭では自分も火災が気になっていたのですが以前、見学させていただいた時に竹林の立竹というのは簡単に火がつくようなものではないと知りました。厳重な注意と、十分な準備は必要ですが、しっかりした手順でやれば前々から確立されている技法でもあるのです。
竹林保全のテーマは、ずっと大きな関心事でもあります。抜本的な手だては、まだまだ無いのですが朧気ながらこれからの方向も見えてきた気がします。
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