「赤染めの竹手提げ籠バックです」そう言えば、なるとほど赤っぽい染料で染めた竹なのだなあと納得される方もおられそうなくらい赤茶になっている竹籠です。ところが、これは染めたワケでも、ましてや何か塗料を塗ったりしたものでもないのです。時間が経過するうちに、だんだんとこのような美しい色合いに変色したものぞね。
編みあがったばかりの竹籠はこのような色合いです。竹は表皮部分に近い程強いのです、そこで「磨き」と言うて竹表皮部分を薄く薄く剥いで出来るだけ皮に近い部分を使い竹籠を編むのです。
日本唯一の虎竹などは、その表皮の虎模様が命ですので磨きをする事はありませんが、真竹(青竹)も自然のままの竹は色つきにバラ付きがありますし、キズやしシミもあります。それが表皮一枚薄く剥ぐ事によって、まるで生まれたての赤ちゃんのような繊細で瑞々しい竹肌となり、その竹ヒゴで竹籠をあむと、その出来あがり美しさは秀逸です。
この竹籠バックを使うようになって、もう4~5年前になると思うのですが、小振りなためそんなに使う機会は多くないのに、このような色合いに変わってきちょります。竹により、色合いの変化にも違いがあったりして使えば使うほどに楽しめるのが磨きの竹籠なのです。
コメントする