梅雨にどっぷりと入ってしもうた虎竹の里。けんど今日は楽しみにしちょったがです、昨夜から雲行きが変わり天気がよくなりつつある感じがしていたからぜよ。朝起きたら案の定、まずまずの空模様、少し薄日も差してきていましたので完成したばかりの日本唯一の虎竹自動車のテストランは今日しかないがです。
それにしても、ここまで紆余曲折ありましたにゃあ。まったく作業の進まない時期から、いざ製作がはじまっても初めての挑戦ですきに何度も何度もやり直し、見る度に姿が変わっていた事もありました。一番大変やったのは電気系統のトラブルで竹編み車体の前面を切り取らねばならなかった時。しかも、高知から遙々と富山の光岡自動車さんまで陸送するという大事になりました。まあしかし、それも何とかクリアして荷台部分も一新した形で今日の日を迎える事ができたがぜよ。
完成して初めて竹虎の工場から外に出て、走り出す日本唯一の虎竹自動車。さて、まず何処に出かけるか?それは前から決まっちょります、一番心待ちにして見たがっている人が眠る山にまずは向かうがぞね。虎竹の古里、焼坂の麓にある先祖代々のお墓で手を合わせて、これからの交通安全をお祈りするがです。
そういえばお守りは?もちろん、虎竹の里にある安和天満宮の日本唯一の虎竹で作られたお守りやきに、虎竹の自動車に虎竹のお守り、やけに「虎」ばっかり付くけんど虎は千里を駆けると昔らか言われちょります。千里いうたら今の距離に直したら4000キロ、しかも「千里を駆けて、千里をもどる」と聞くので2倍の8000キロっ!?高知から横浜までの930キロなど問題ない感じですぞね。まっこと、これは御利益があるに決まっちゅうぜよ。
テストランの目標地点は七子峠なのです。中土佐町久礼から標高約300メートルの高さまで曲がりくねった道路が続いちょります。高速道路が四万十町まで完成するまでは、この国道が西部地域の生命線にもなっていましたが、なかなかの交通の難所でもあります。ここを難なく走行できないようでは、高知県から四国山脈を越えて徳島、香川へと続く国道32号線を行くことはできませんろう。つまり高知から出れないという事ですぞね。
高知から最初の難関でもある根曳峠(ねびきとうげ)は、この峠を堺に気候が変わるといわれる峠道。ここもカーブの連続の険しい山道...。七子峠は、スピードの出せない虎竹自動車の走行方法を試すテストランにはうってつけの道路ながです。
ここのガソリンスタンドを左に折れると漁師町久礼で有名な大正市場などがあります、直進して国道を進むとすぐに久礼坂の登り口になるがです。
ところがっ!?ここまで順調に走ってきましたが登り口にさしかかる手前で異音がしました。ちょうど、すぐ近くの道路脇に広いスペースがありますので停車して点検しましたが分かりません。ところが、やはり目立つ車なので道行く人が車を停めて心配をしてくださるがです。その中に大きなバイクに乗られた方がいてタイヤの不具合を教えてくれたがぜよ。
ジャッキを使いタイヤを外し、それでもダメで結局はブレーキドラムまで外さねばならなくなったのです。まっこと、ブレーキドラムの中など初めてみましたちや。そうこうしながら全ての修理が終わったのは夕刻、むむむ、まっこと前途多難...、けんど、長距離の走行ではこのようなトラブルがある事も考えられると思うと予行練習にもなりましたし、今日このような事があってラッキーやったと思うがです。そういう意味では大成功のテストランとも言えますにゃあ。
日本唯一の虎竹自動車には、ゆっくり充電して休んでもらいよりますぜよ。
コメントする