竹は古来日本人の暮らしに欠かせないくらい色々な製品に姿を変え、形を変えして支えてきましたので竹虎にも、実に沢山の商品があるがぜよ。けんど、その中で一番の多くの皆様にご愛顧いただく、いわゆるヒット商品...は?そう問いかけられたら何といいますろうか?意外な答えですが「高知新聞」なのです。ええっ?何なの、どうして?そう思われる方が少なからずおられると思います。たまに人様の前でお話させていただく機会がある時には、いつもこのお話もさせてもらうがですが、実はこういう事ながです。
竹虎からお客様にお送りさせて頂く荷物の緩衝材として高知新聞を使わせてもらいゆうのです。配達所から古新聞をもらってきたり、社員が持ち寄ったりした馴染みの新聞、クシャクシャと丸めたりする事もありますが、そのシワだらけの高知の新聞を全国の皆様が大事に思うて隅々まで読んで頂いているようです。
だから、他の地域より早い田植えの話題や、高知の県鳥のヤイロチョウの事だとか、よさこい祭りの優秀賞のチームなど地元高知ならではのニュースをご存じだったりされるのです。竹虎をご愛顧いただくと同時に、こうして高知新聞を通じて高知の事やモノ、人の事まで関心を持って読んでいただけるとは、まっこと嬉しい事ながぞね。
さて、今回はそんな高知新聞をご愛読(?)いただくお客様から全社が沸き立つようなお便りを頂きましたちや。何と、自分達も知らずに見逃していた竹虎の掲載記事をお客様から教えていただいたがぜよ!!!まっこと、感激するやら、嬉しいやら、このような沢山の方に支えられて日本唯一の虎竹の里で竹と共に生かせてもろうちょります。
<お客様直筆のお手紙>
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前略 早速に竹皮スリッパ(下駄鼻緒)をおくっていただきありがとうございました。五十年ばかり昔、母に作ってもらったまましつけ糸がついたままであった和服の雨ゴートを、丈の長いブラウスに仕立直してもらいました。足元を和風にと思い、役立たせていただきます。
ところで送られてきた荷物に高知新聞が入っていましたので、何げなく目をとおしていたら「竹虎」さんの記事が載っておりました。はがきを出すつもりでいましたが、これはあまりにも偶然とはいえ、まあ、めったにないことですので、お知らせがてら、FAXさせてもろうたほうがいような気がしてまいりました。
高知の知りあいも少なくなって、知りあいがいるうちに一度帰えりたいと思っています。久礼に行けるようならついでに須崎にも...と夢はふくらむばかりです。土佐弁のブログ毎日読ませてもらいよります。では。
以上がお客様よりいただきました直筆のお便り、そして下記は高知新聞の掲載記事ですぞね。書いてくださったのは当社に何度も足を運んでいただき、地域の応援を力いっぱいしてくれている地元須崎支局の山本仁記者。虎竹の里に暮らす皆様のお陰で竹虎はこの100年、大好きな竹を扱い、製造し、商いさせてもろうてきました。日本唯一の虎竹の発信で、ちっくとでも地域に貢献できるのであれば全てを賭してやるだけぜよ。この記事は、そんな自分達の背中を強く押してくれるがです。
<新聞掲載内容>
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土佐あちこち「開花を待つ」
職人から職人へ。幾年も受け継がれた伝統が、海外に飛躍しようとしている。須崎市安和地区にしか生息しない虎斑竹を扱う竹材メーカー「竹虎」が、全米最大規模のファッション展示会に初出店した。米国在住のデザイナーと新装した竹バッグは会場で注目を集めた。「(虎斑竹は)僕らの誇り。『ここにしかない』っていうのはすごい強みなんやと、海外であらためて感じた」。山岸義浩社長が力を込める。
山岸社長によると、原型となった竹バッグは、戦後日本から欧米に輸出されていた製品をモデルに、虎斑竹を使って復刻したものだという。それがニューヨークのバッグデザイナー、中野和代さんの目に留まり、"再び"海外に飛び出すことになった。「(商品として)売れる自信が出てきた」と山岸社長。虎斑竹と日本の技術が認められたことを何より喜んでいた。「僕らが見過ごしている地域の価値が、まだあるがじゃないか」とも話していた。
季節はちょうど、桜の時季を迎える。一年の風雪をじっとこらえ、栄養を十分に蓄え、春の日を浴びて花開く。地域に眠る資源に、そんなイメージを重ねてみたい。
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