前々から感じていたのですが竹の産地とお茶の産地というのは重なる事が多いように思ってきました。どこでもという事ではないのですが、もしかしたら良質の竹の育つ所では、良質のお茶も生産される土壌のようなものがあるのか?そう思わせられるような事が度々あったのです。
お茶の生産日本第一の静岡県には古くからの竹千筋細工があります。安倍川という大きな川が流れていますが、その護岸に植えられた竹は良質で竹籠なども多く製造されたと職人さんから伺った事があります。そして、お茶生産第二位の鹿児島県は日本第一の竹林面積を誇りますし、同じ九州で良く聞く銘茶に八女茶がありますがこちらも竹の生産の盛んな所です。
日本だけでありません。台湾の南投県にお伺いしたときには、竹業界の皆様に美味しいお茶で歓迎していただいて感激いたしましたが、近くに有名なお茶どころがあると聞きました。高級茶葉をいくつもお土産にいただいたりした程なのです。
そして、先日久しぶりに訪ねていました中国安吉県は竹林が海のように広がる竹海の広がると共に広大な面積の茶畑があって、安吉白茶といえば知らない人のいないくらいの有名なお茶どころだそうです。車で走ると、アチラコチラに茶摘みに向かう女性の皆様が歩かれていて、ちょうどシーズン真っ盛りのようでしたので余計に茶畑を注目して見たのですが今までに見たことのないスケールの茶畑が続いていました。
完全に重なっているワケではないのですが、お茶生産量の多い所には必ず竹生産地があるように思えて何かの関連性があるのではないか?そう思い、心当たりの先生に質問させて頂いておりました。
その結果、どうやら竹とお茶の特殊な関連性は希薄ではないかという事に考え至りましたぜよ。確かに、両者とも亜熱帯の植物であり、適した年間降水量も同じ、弱酸性土壌と言うところでも似ているようです。台湾や中国だけでなくインドのダージリンなども竹とお茶両方の産地と教えていただきました。つまり、生育環境の条件が似いてる事と、お茶と竹は元々農産物として人が手を加えて栽培してきたという性質のものなので、その分布が自ずと重なる事が多かったのではないかと納得したのです。
今回のブログを書いていて、韓国の潭陽(タミャン)を思い出しました。世界竹会議などが開催されるような韓国最大の竹生産地ですが実は、ここでも美味しいお茶を頂いた記憶がありました。あのお茶はどこのお茶だったのか、いずれ確かめに行く機会があればと思いよります。
コメントする