パリで思い出す、NHKテレビ放映「潮風が育む幻の竹」

NHKテレビ放映「潮風が育む幻の竹」


先々月の事でしたかNHKテレビ放映をして頂きました。先日は、夜遅く出張から帰り、何となくその放映内容をもう一度ビデオで観たくなったがです。ずっと虎竹の里にいると、当たり前のように思って実はなかなか気がつかない地元の自然の美しさや雄大さに改めて魅了されましたぞね。真っ赤に朝焼けした海から昇ってくる、だるま朝日など他の地域の方からしたら本当にわざわざお金を出してでも見たくなる、そんな羨ましく思われるような絶景です。


NHKテレビ放映「潮風が育む幻の竹」


自分も通った安和小学校の校歌にも歌われる双子島は、海沿いの旧道からは双子には見えず海に浮かぶ一つの島です。この辺りは干潮時には、磯が向こうまで現れてきて竹職人さんなども貝拾いに良く通われていた場所でもあります。仕事の合間に話しを聞いた事が何度かありますけんど、いつもは寡黙な職人さんが、目を輝かせた子供のように話し出す様子を見ながら、心から安和の自然が好きで、一緒に生きて来られちゅうのだなあと感心したものです。空の色、海の色、まっこと眺めているだけで気持ち良くなってくるようぜよ。


番組タイトルは「潮風が育む幻の竹」となっていました。山に生えているはずの虎竹を、海がどうして育てるのだろうか?少し不思議にも思われた方もいるかも知れませんが、虎斑竹の独特の模様はこの土地だけにある特殊な細菌の作用と共に、この海からの潮風が影響しているという事も言われちょります。


パリ


潮風が何らかの働きをしているのであれば山の麓から山頂までしか竹の生育しない理由が納得できる気もしますにゃあ。虎竹の里の谷間の内側でしか色づきのない不思議さは、ハッキリと解明はされていませんがテレビで映し出された土佐の大自然からの贈り物には間違いないのです。


昨日、パリに到着しましたぞね。ギメ東洋美術館(musee guimet)にて高名な竹芸家、田辺小竹さんの手による虎竹を使った素晴らしいインスタレーションが展示されるがです。2日間にわりた開催に先だってオープニングセレモニーがあると聞いて田舎者ながら居ても立ってもおられず駆けつけて来たがぜよ。ここに来て眺める日本唯一の虎竹は、またきっと忘れられない物になると思うがです。


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