昨日もお話させて頂いちょります、ニューヨークのCOTERIE(コーテリー)展は、今まで参加した経験のないファッションの展示会だけあって、とにかく華やいだ雰囲気ながです。普段は雑誌でしか見たことのないモデルのような男性や女性の方を横目に、ああ...本当にこんな人達が普通にいるがやにゃあ...。そんなCOTERIE展ですので来場される皆様も、なかなか感性の豊かな方が多かったように思います。だからでしょうか?虎竹バックニューヨーカーのユニークなデザイン性は全ての方が大絶賛して頂くがです。竹虎のブースは一風変わっていて、地味であるはずなのに、やはり今まで見た事のない形に惹かれ予想以上に沢山の方にご来場いただき、こじゃんと(とても)参考になる意見も多々いただく収穫の多い一日やったがぜよ。
そんな中でふと思い出したのは、新しく製作いただいた小さなミニ飯籠ぞね。その飯籠は、何度も行っているはずなのに、つい見過ごしていたのか先日職人の工房に行くと面白いものが出てきたのです。聞けば、もう40年近く前に製作したものだと言うがぜよ。毎日同じものばっかり作っている職人さんですけんど、たまに遊び心がでて少し違ったものを編んでみたり、一番多いのはご自身や、ご家族が使うためのものを創る時には今までとは全く作風の異なるものに挑戦したりする事があって、そうやって出来た竹細工の中に面白い物があるのですがこの手のひらサイズの可愛い飯籠もそんな竹編みのひとつながぜよ。
数個だけ創って人に譲ってなくなったけんど一つだけ残ったと言われよりました。さすがに古い竹だけあって赤茶けた本当に渋く綺麗な色合いになっちょります。飯籠のサイズは家族構成が少なくなるにしたがって、段々と小さくなってきました。一昔前の飯籠や味噌こしざるなどは驚く位大きなものがあって「これが味噌こし用のざる?何かの間違いでは...」そう思う事もある程ですが当時は大家族でご飯の量も多かったし、みそ汁も沢山作っていたという事なのです。竹細工は日本人の暮らしにずっと密着してきたものですきに、竹の歴史を辿ることは自分たちの先人の生活を知る事になって、まっこと(本当に)興味が尽きないがぜよ。
サイズが時と共に小さくなってきたとは言え、さすがに飯籠でこの大きさというのは他にはありませんろう。実は竹編みを小さくするのは、こじゃんと(とても)難しく、竹材料は少なくて済むものの技術が大変なのです。簡単に縮小すれば良いと思ってしまいがちですが高度な技術力がないと綺麗な籠にはなりません。その点、この匠の職人さんに任せちょったら間違いないぜよ。
出来あがって来た籠を手にのせてみたら自然に笑みがこぼれてきましたぞね。どうやって使おうか?今まで持った事はないし、もちろん見た事もない竹細工。あれこれ、考えるのも楽しみのひとつ。アメリカ最大のファッション展示会COTERIE(コーテリー)展に出品中の虎竹バックニューヨーカーは、かなり個性的であり日常的に使うというバックとは違うがぜよ。沢山のハンドバックを持たれちゅうオシャレ上級者の方向けの特別な鞄と言えますぜよ。
バックデザイナーの中野和代先生のお知り合いのカメラマンの方がニューヨークのモデルさんを使って撮影いただいたパネルを拝見すると、このバックを使うシュチエーションや合わせる洋服のイメージが自分にも沸いてきますので、さすがはプロの方々ちや。
けんど、虎竹バックを手にされる一人一人が、どんなファッションに合わせようか?いつ持って楽しもうか?そんないくらあっても嬉しくなる悩ましさがあるバックかも知れませんにゃあ。
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