竹の水鉄砲も昔ながらの玩具として、竹屋の自分などには馴染みのあるものの一つですぞね。けんど、最近では竹製のものは少なくなってしもうちょりますろうか?子供達が海や川で遊ぶのにはプラスチック製の本格的なモノがほとんどやと思うのですが庭先のプールや、ちょっとした水遊び等でもあまり見かける事はなくなったようです。
ところが、夏場の需要に備えて竹の水鉄砲製造工房では今から製造を始められちゅうのです。自分達は水鉄砲は竹材料が周りにいくらでもありましたので買うものではなく、作るものであったものの、竹虎の店先には大きな竹籠の什器に山積みにされていた夏の定番の玩具です。もしかしたら子供が遊ぶ用という他に、ディスプレイ的な購買もあるのかも知れませんにゃあ。
とにかく、そんな季節の風物詩のような代表的アイテムでありながら今まで、どこで、誰が、どうやって、どこの竹材を使い、どんな風に製造しているのか?何が難しくて、大変なのか?ずっと知らずに来たがです。こんな身近に見ている竹ひとつとっても、この調子なので、まっこと竹というのは知らない事ばかりやと、つくづく思うがです。
ところで、たまたま水鉄砲の工房に来たからという訳ではありませんけんど、こうやって出先で職人さんにお会いさせて頂いたり、来社頂く度に今でもテレビ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」の話しが出る事があるのです。ちょうど、こちらの工房で製造される、わずか15センチの長さの水鉄砲を100倍の15メートルにするという前代未聞の話しなので、やっぱり全国の竹材店、竹職人はじめ竹に関わる皆様は関心を持ってご覧いただいたようぞね。
「ザ!鉄腕!DASH!!」の放送は、もう2年前、2013年9月1日の事です。人気アイドルグループTOKIOの長瀬さん、松岡さんが来られるとあって地元商工会、高校、消防署はじめて多くの皆様、そして、ゆるキャラ「しんじょう君」まで集まっていただく一大イベントとなり、多くの皆様に、ご苦労もお掛けしたのですが、この時のテレビの様子をご覧になられたという職人さんの顔は、竹と向き合う時とは又違い、嬉しそうな表情をされて声も弾んでいるのです。
竹虎の職人にも負担をかけた取り組みと撮影ではありましたけんど、日頃は違う部署にいて近くにいながら案外知らない他の仕事の事を分かったり、気づきがあったりして、このような機会は、心がけにより大きくプラスにもなるがぞね。そして、こうやって自分達のする事が例え小さい事であっても、滑稽であっても、もしほんの一隅でも照らしている事だとしたら、これからも自分の全てをかけて力の限りやっていかねばならないと思いゆうがぜよ。
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