浜松町からモノレールに乗り換えて早朝の羽田空港に向かいます。まだ辺りは夜のように真っ暗なので、もしかしたら?とドキドキ待ち遠しく思っていたことがあるのです。それが羽田空港国際線の竹のイルミネーションぜよ!以前、たまたま灯りを点灯する少し前に竹が立てられるのを見た事があったがですが、その時には海外の方にとって日本のイメージと言えば竹なので、国際線のロビーに竹を設えて送迎するのは素晴らしい事やにゃあと眺める程度でした。
ところが、この竹を用意されたのが京都の東洋竹工さんという昔からお世話になっている竹屋さんであり、竹へのこだわりをお伺いする機会があったものだから、いつかはイルミネーションの灯っている時に、どうしても拝見したいと思いよったがです。
けんど、イルミネーションが美しく映えるのは夜ですろう。そんな時に東京の羽田空港...しかも国際線に行く機会は一体いつあるろうか?そう考えよったがです。ところが、最近は夜が明けるのが遅い...もし、竹イルミネーションが早朝でも点灯されちょったらもしかしたらチャンスはあるのでは!?
そんな事を思いながらモノレールで国際線のホームについたら感激ぞね!車窓からもロビーの竹灯りがハッキリと見て取れるのです、急がないと陽が登ってきて明るくなるかもと思い飛び降りて小走りに改札を抜けたら...、ありゃあ、さすが国際線ですにゃあ。こんなに朝早いというのに大きな荷物をもった人達が沢山行き交いよります。
そして、その向こうに、正面にも、右側にも左側にも、おっと二階部分の奥の方にまで何と美しい竹の光が輝いちゅうがぜよ。これは、まっこと凄いですぞね、この竹の枝の優しく、柔らかい表情、このイルミネーションの雰囲気は、とうてい竹でないと実現不可能ですろう。けんど、まっこと凄い、灯りの色合いによっては、まるで竹に満開の桜が咲いたように華やかなのです。
竹のイルミネーションには、多くの方が見上げて魅入ったり、写真を撮ったり、まっこと羽田空港が竹の灯り一色になっちょって竹の新たな一面を見せてもろうたような気持ちになって何とも嬉しいがです。竹の灯りを近づいてよく見てみたら、竹枝にしっかりと小さな電球が無数に取り付けられていて、この彩りを演出がされていますが、これだけの沢山の同じようなサイズの竹を用意できる事は、実は普通の事ではないがですぞね。
竹など山に行けばいくらでもあるように思われちょりますが、それぞれ伐採時期もあるし太さや高さや性質は全て違うのです。この空港ロビーのように天井の高さが決まっていて、稈(かん)の部分から枝の出る高さまでも指定があるような場合には、余程の竹の量の中から厳選せねばならず、これだけ揃った竹を準備できるのは全国でもそう多くはないですろう。東洋竹工さんは東日本の竹と西日本の竹の違いまでも教えてくれましたが、なるほど手入れの行き届いた広い竹林があってこそ、これほどの見事な竹を揃えられるのだと納得するがぜよ。
今まで白く雪のように輝いていた竹達が、こんどは青く輝きだしましたぞね。竹イルミネーションは、竹それぞれにも変化がありますが、こうやって彩りにも変化があり、飽きることなく空港に来られた世界の人達を歓喜に包んでいるようです。
いつも言う事ではありますけんど、「竹」+「二人」=「笑」です。竹を通して、誰かと誰かの心が通じあうて笑顔になる。竹には、昔からそんな不思議な力があると思いよります。今のような時代、世界へ繋がる羽田国際空港だからこそ、竹を通した笑顔が広がることを願いたいがです。
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