虎竹袖垣のある玄関

 
虎竹玉袖垣


竹垣と言えば、若い方の中にも何となくイメージできると言われる方がいそうな気がするのです。ブロック塀や門等と同じように家の外構部分にあるものですので竹で組んだ垣根などは、それとなく見た事があると思います。


細かく言うと竹垣にも、植栽された生きた竹をそのまま活かして目隠しのように使う場合と、竹を加工して垣根として作りあげるものとに大別されると思います。竹は一年を通して葉が青々と茂り、気持ちのよいものですので生け垣もエイし、職人が加工する竹垣なら色々な竹素材を用いて簡単な四ツ目垣から建仁寺垣や御簾垣、大津垣、鉄砲垣、網代垣など名前を挙げていたら何種類もありますけんど竹穂を使った穂垣や松明垣など個性的なものまで色々とバリエーションを楽しめてエイのです。


最近では自然素材そっくりに塩化ビニールで作られた人工竹があって、遠目には区別がつかないほど、そっくりで驚きますが耐久性が高いのは良い事がも知れないものの、いつまでも綺麗過ぎるので自分は全く好きになれないがです。


古い虎竹袖垣


竹垣は何とか分かるという方も、今度は袖垣となると一体何なのか?どうやって使うのか?竹垣と、どこが違うのか?とお分かりになられない方が多くなってきますぞね。袖垣とは玄関脇など建物の脇にしつらえて目隠しとしての機能を持たせた小さな竹垣とでも言うたら良いろうか。


和風のご自宅が少なくなって袖垣を使われるご家庭は本当に減ってしまっていますが、このような袖垣が一つあると、庭周りが引き締まり何とも言えない良い風情となるがですぜよ。どうしても和風建築でないと似合わないかと言うと実はそうでもなくコンクリートや新建材などのお宅でも使われているのを拝見しますが、なかなか格好のエイものですし庭の緑と、こじゃんとマッチするのがやっぱり天然素材やにゃあと笑顔になる所ながです。


屋外で使う竹垣や袖垣は、新しいものは当然気持ちが良いのですが、古くなる経年変化そのものを楽しむものですぞね。この袖垣は、おそらく20数年お使いいただいたのではないかと思いますが、すっかり色が枯れ、所々に苔をむすようになってきた竹もなかなかエイものです、こう言う長い時間を感じさせる袖垣は大好きぞね。


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