それにしても先日の西武渋谷店でのトークセッションは緊張しましたちや。兎に角、東京に出張があったとしても、あまり行く機会のない渋谷は本当に人が多い街ですぜよ。人、人、人...あの駅前の忠犬ハチ公前の大きなスクランブル交差点が青になったら荷物をしっかり持って、人の波をかき分けながら必死になって対岸まで泳ぎ切るような、大袈裟に言うたらそうなりますにゃあ。そんな大都会のデパートでの企画やし、いざ時間になってステージに立つとお客様が、こじゃんと(とても)近い!
こりゃあ、メッタ(困った)と思いながらスタートしたトークセッションでしたが、取りまとめをしてくださるのがモノ作りへの知識も経験も豊富な日本経済大学の川越仁恵さんなので、そこのところは全然安心して自分は自分の言いたい事だけをお話させていただけたのです。
テーマとしてあった「どうして、日本?」「どうする、日本?」竹虎の会社の事はそこそこにして、まず世界の中の日本の竹という事を皆様に認識いただきたいと言う事で世界の竹、そして日本の竹の事をお話させてもらいました。けんど、自分達にしてみたら当たり前の事であり、あまり思しくも何ともないような竹の種類や、竹の生態、竹にまつわるお話は実は意外に皆様に楽しく受け入れていただけるように感じましたぜよ。
それはやはり、日本に暮らす皆様が現代の生活では竹を忘れられちゅうと言いつつも、身近に竹を見て育ち、親近感をもって頂いている証かも知れないと密かに嬉しく思っていたのです。そして、そんな竹が、筍からわずか3ヶ月で20数メートルの高さに成長する事など、今まで考えた事もない話だとしたら...。自分で言うのも変ですがこれは、なかなか面白い話では無いですろうか?ちなみに、日本最古の昔話と言われる「竹取り物語」に登場する竹から生まれたかぐや姫がスクスクと成長して成人するのも竹と同じ3ヶ月ですぞね。
竹の事は短いトークセッションの時間では、とうてい話つくせない広く深い話があります。しかし、自分達の竹の仕事を少しでも知っていただく事が日本のモノ作りを垣間見て、長く続いてきた他の手仕事の事にも何か繋がる事があればエイにゃあ。会場に来られていた方はデザインをふくめてモノ作りに関わる方が多かったと聞きますので、そんな事を期待しちょります。
様々な伝統儀式に竹が多用される事もそう、常用漢字に140も竹冠の字がある事もそう、「松竹梅」でもそう、日本文化を考える時に竹は絶対に外すことができない重要な植物ぜよ。しかし、あまり竹を語る機会は今までなかったように思うがです。今回は、このような機会を作っていただき日本唯一の虎竹はじめ、竹の事をお話しさせてもらえたのは、準備やら何やらでご足労いたたきました皆様のお陰でもあります。本当に感謝したいと思うちゅうのです。
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