青竹の清々しい色合いは日本人なら誰しも本当に心地よく感じる色合いだと思います。これからの季節、この青竹に入った羊羹なども和菓子屋さんどで良く目にするようになりますろう。見た目にも清涼感があり、冷たいお茶などと一緒に、つい手にしたくなる甘味となって定着しちょります。
この青竹の色合いと、スパッと切った竹の身の白さのコントラストが、日本人が一番好きな色の対比だと聞いたことがありますぜよ。そういえば一年で一番大事なお正月の門松も、ちょうど、この色合いになっていることを思いだしますちや。青竹の瑞々しさから季節の食器としても使われる事もありますぜよ。食材を盛り付けたり、酒器や杯としても多用されよります。ただ、この青竹には一つ難点があるがですが、それが、退色なのです。美しい青い色合いは、まっこと一時のもので、酒器や杯など切り口から、みるみる青みが抜けてゆき、落ち着いた色合いに変わっていってしまうのです。
今まで、この退色を解決すべく人工的な染色技術や塗装が繰り返し試されてきて、そのいくつかは製品としてもあるのですが、なかなか自然の色合いに勝るものは見る事ができなかったのです。ところが、先日、かなりリアルな青竹に迫る竹を拝見したがです。自分が手に持っているのが染色した青竹で、その横に並ぶのが自然の青竹ぞね。こうやってお話しますと違いが分かるかと思いますが、これが室内装飾や何か竹製品になって置かれていたら、恐らく気づく方は少ないのではないろうか?竹の技術もこうやって少しづつ進歩していることを見せてもろうて、まっこと嬉しい竹との出会いやったのです。
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