けんど、まっこと自分は、つくづく幸せ者やと思うがです。どうしてち?こんな綺麗な竹籠を世界の誰よりも早く、ゆっくり手にとって眺める事ができるのです。試しに使ってみたりする事もできますにゃあ。そこで思い出すのが「質実剛健」という言葉なのです。この言葉がピッタリくる竹籠、それが頑固職人の楕円洗濯かごぜよ。派手さや、飾り気は無いもののシンプルな機能性の高さはそれだけで美しさがあって、心躍る気持ちながです。
頑固な職人さんは、自分の考えを全く変えない融通の利かない所がありますけんど、とにかく仕事が丁寧なのが好きなところながです。竹ヒゴの面取り一つにも人柄でにじみ出ているようやちや。言葉少なな職人さんに変わって、編み上がった竹がいろいろ話しをしてくれているようで、まっこと嬉しくなってきますぜよ。
縁部分の厚みをご覧いただきよりますろうか?元々農家さん用の竹籠を作られていましたので、野良仕事で鍛えられた本物の竹の迫力満点ながです。ご自身で山に入り、竹を選んで伐採し、その竹で籠を編まれよります。最近は近くに良い竹が無くなったのか、結構遠くまで足をのばして行かれて竹を運ばれよりますが、それでいながら仕事が早い。まさに昔ながらのプロフェッショナルですぞね。
人に例えたら、「横顔」とでも言うたらエイろうか?思わず、ハッとさせられるような凛々しさ。あまり籠をみてハンサムなどと言う事は思った事はないけんど、思わず、そんな言葉が口にでてしもうたぜよ。熟練の竹職人は、ずっと少なくなってきて、なかなかこういう竹籠に出会う機会は少なくなってきただけに凄い出会いの季節に、こじゃんと(とても)感激しちょります。
コメントする