虎竹の竹林で素晴らしい色付きの竹に出会いました。淡竹特有の白く粉のふいたような竹表皮の下に、磨けば燦然と輝き出すかのような虎模様が見えよります。このような竹が、この山から沢山伐り出され、運び出されていきますけんど、ちょうど先月末になりますが、今年度の虎竹の伐採は一段落付いたところでした。
竹は凛として何ともいえない存在感で真っ直ぐ空を目指して立っちょります。アジア全域に広がっていて、それぞれの地域で発展してきた竹、日本での竹は大陸や、南方系から伝わった技術が、独特の細やかな感性で磨かれ竹の極みと思わせるまで昇華した感があります。美しい四季も竹文化に大きな影響を及ぼしちゅう事ですろう。虎竹の色付きも同様です、四季の移ろいがあってこその自然の意匠なのです。このような日本の竹が広く認められちゅう事は、まっこと嬉しい事です。意外に思われる方も多いですが竹はイネ科です。だから美味しいお米の実る日本の風土は竹の生育にも最高です。世界一の品質の竹が育まれ、豊富にあるからこそ、その竹から素晴らしい作品が生まれてきたのだと思います。
竹虎では、もう30年も前から「21世紀は竹の時代」と言うてきました。そんな竹の時代の中で、少しづつ自分が感じている変化は、小さな虎竹の里にも、大きな時代のうねりとなって、もう、そこまで迫ってきちゅうがです。
コメントする