日本三大頑固の竹ざる?

いごっそうの深竹ざる


「いごっそう」と言う高知弁があるがですが、ご存じですろうか?まあ、一言で言うたら頑固者という意味で使われる言葉ですけんど、土佐の「いごっそう」は「津軽じょっぱり」「肥後もっこす」等と並んで、何と日本三大頑固の一つやそうですので、コレは、なかなかのモノですぜよ。


そんな日本トップクラスの頑固者というネーミングが、ある竹ざるの名前に付けられちょりますので、一体、その竹ざるはどんな竹ざるやろうか?と思われるかも知れません。商品名に付いているのは、いごっそうの深竹ざる一度言い出したら自分の意見をテコでも変えることのないこだわりと、数十年来の自分のやり方しか知らない竹職人そのものみたいな、堅牢で無骨な、けれども頼りがいのある竹ざるながです。


竹笊と竹虎四代目


そもそも竹細工には、竹工芸と言われる美術的な付加価値を高めたものもありますが、昔ながらの農作業や山仕事に使われる竹細工は、とにかく機能性重視ぞね。使いやすく、耐久性にすぐれたものを常に求められてきちゅうがです。この、いごっそうの深竹ざるも畑仕事で泥にまみれ鍛えられ、段々と強くなって今のような形になった竹ざるぜよ。けんど不思議な事に機能性を追い求められた製品は、見た目にも美しく魅力的になってくるものですけんど、この竹ざるも例外ではなく、端正な編み込みや特別幅がある太い口部分など、一目見た姿形にググッとハートを掴まれるような力強さがあるのです。


深竹ざるに大根を入れる


さて、そこで実際どれくらいの重さに耐えられるろうか?実力がありそうなだけに、ちっくと試したくなってきたがですぞね。何を入れてみようかと思いましたが、いごっそうの深竹ざるが、入れ慣れちゅう野菜にしてみたがです。ちょうど産直市場には、スーパーなどでは見た事のないような、まるまると太った大根が山積みされて売られちょりました。新鮮でみずみずしいからですろうか。手に持つとズシリとくる重さでビニール袋が破れそうなくらいぜよ。右手に3本、左手に3本の全部で6本いただいてきて、竹ざるに入れてみる事にしましたぜよ。


竹虎四代目


早速試してみると太い大根を6本も入れちゅうのに、竹ざるは平気な涼しい顔、まったく動じる事も無いのが凄いがです。むしろ、手に持つ自分の方がその重みに顔が歪むぜよ。それもそのハズ、大根の合計は6本で総重量が16キロオーバーちや!!!これだけの重さの大根を入れて、自分の腕の方が疲れてしまうくらい揺すってみたり、一度置いてから持ち上げてみたり、色々してもやはり「いごっそう」はビクともせんがです。まっこと日本三大頑固の名前は伊達ではないようですぜよ。


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