昭和36年10月13日高知城追手門にて

竹虎慰安旅行、昭和36年10月13日高知城


今から50年以上も前の話ですぜよ。昭和36年(1961)10月13日(金)の高知は秋晴れのエイ天気、絶好の行楽日和となって竹虎の社員一同にとっても、こじゃんと楽しい、思い出となる一日やったがです。自分の生まれる2年前の事ですぞね。


当時は、社員一同が揃って慰安旅行に出かける時代、60名を越える社員のおった竹虎も折りに付け大型バスを借り切って、あちらこちらへと出掛けて行きよりましたぞね。高知城の追手門で撮られた写真は、そんな旅の一枚。若かった父や叔父、叔母、祖父や祖母も見える、近所のやんちゃなお兄ちゃん、優しくしてくれた職人さんたち、皆が見慣れない余所行きの精一杯のお洒落をして写っちゃある。


当時の高知県の道路事情が良く分かりますろう?今なら高速道路でアッと言う間につく高知市内には、須崎市の西の端にある虎竹の里からは、曲がりくねった細い山道を、いくつも越え、観光バスに何時間もゆられて、ようやく辿り着くような、日頃来ることは、あまりない様な都会であり、そして高知城やったがです。だから皆がネクタイしめて背広を着て、こうやって揃うて写真を撮っちゅうがですぞね。


この写真は自分の大好きな人達が沢山写った大好きな一枚。いつも額縁に入れて飾ってありますけんど、今日は今年最後の日、朝から改めてお一人、お一人のお顔を見直しよります。皆様の働きがあったお陰で今の虎竹の里があり竹虎がある。大恩ある先人の皆様に、この一年の感謝の気持ちをお伝えしたいがです。そして、そのお顔から自分の行く道を聞きたいがです。


ボクは、竹のように真っ直ぐですろうか?ボクは、竹のように根を張れちょりますろうか?ボクは、竹を愛せちょりますろうか?


お一人、お一人の職人さんに訊ねる時、ボクは、お菓子片手に工場を歩き回りよった幼い頃に戻っちゅうがぜよ。


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