判官贔屓(はんがんびいき)とでも言うがですろうか、プロレスにしても柔道などにしても、体格の小さい選手が、大きな選手に果敢に挑戦して打ち負かすというような小さい者、弱い者、ハンデのある者を日本人は応援する気質があるのではないかと思うちょります。最近ではテニスの錦織選手が気になっちょりますが、この方も決して体格に優れたワケではありません。けんど長身の外国選手が打ち下ろすようなサーブを打ち返し、勝利する姿に、まっこと感動を覚えるがですぞね。
そこで、昔はこれでも虎竹の里のマッケンローと言われちょりましたので、ラケットでも振ってみろうかと思うたがです。ところが何処を探してみても見つからず、あるのは竹製ラケットだけ...。あ、いえいえ、これはラケットではありませんぞね。実は、すいのうと呼ばれる水切りの道具ながぜよ。
ラケットに形は似ちょりますが大切な竹製品ですので、もちろん素振りなどは絶対にできませんぞね。今では職人さんがおられなくなり、なかなか出来なくなった昔ながらの商品の一つでもあるがです。特徴的なのは、この水嚢なども、製造する職人さんが出来なくなる事もありますが、実は材料集めをする職人さんがいなくなり、作りたくても、作れなくなるという現状もあるがぜよ。
竹虎で前々から扱ってきた製品の中にもこれと同じに、材料集めができなくなった、加工道具の修理や製造ができない、加工材料が手に入らないなど竹職人さんの周りの職人さんの都合で、どうしても出来なくなる逸品もひとつ、ふたつ出来てきよります。まっことモノ作りが大変な時代ではあるのです。
おっと、そうじゃあ、そうじゃあ、出来なくなりゆうものばかりではなく、こんなピンポン用のラケットは新しく出来たりしよりますにゃあ。ラケットではなく卵すくいですけんど(笑)。
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