好きな事を力いっぱい全力でやりたいですろう、自分は、いつもそう思うちょります。そして、自分は、小さく、弱い事を知っちょります。大きな会社や有名なお店、資金力のある所、人財の豊富な所とは正面から勝負はできませんろう。田舎で不便、お金もなく、人もおらん、マイナスばっかりと思うて、諦めちょったけんど、キラリと光るものがあるきに、一言でエイきにモノ申したい、ずっと、そう思うてきたがです。
自分達には日本唯一の虎竹がある、これを曾じいさんの代から120年ばかりやりゆう、まあ一言で言うたら、ただそれだけの事。それしか無いきに他の事は何ちゃあ知らんし出来ませんろう。ただ、これだけを言いたいと思いよったがです。
いつも仕事着である作務衣を着ちょります。地元の会でも、何かの集まりでもコレしか持ってないきに、いつも作務衣。先日の受賞式でも国会議員の先生まで来れていましたので、
「オマン、たまにはスーツでも着たらどうぜよ?」
最近は言われる事もなくなりましたけんど、久しぶりに言われて思うた事があるがです。そうそう、それから作務衣だけならまだしも、前掛けにタオルまで首に巻いちゅうやいか。空港や駅で地元の知った方に会うたら可笑しく見えるのか、
「チンドン屋やにゃあ」
そう笑うていただくけんど、本当に、そう思われますろうか?
物見遊山で東京に行きゆうがやったら何も言うことないけんど、自分など田舎者には仕事以外で何処か行くような余裕は無いがです。そんな暇があったら虎竹の竹林で座って竹と話しよりたいぜよ。そんな時間を使うて虎竹の里の、地方の物産を人を売りに行くのに都会の人が着ちゅうような格好のエイ同じスーツで行ったら、東京着いたら、どこの誰か分からんがではないですろうか?
たとえば空港で、駅で田舎では見た事もないような、こじゃんと沢山の方とすれ違いますろう、この方達は、まぎれもない地方の自分達のお客様ぜよ。もしかしたら忙しそうに歩きゆうので他人の事など、まったく誰も気にしていないかも知れませんが、一日にたった一人でもエイがです、「竹虎」と言う文字を見て、ロゴマークを見て「あれ?」と思う人はおらんろうか?話かけてくれる人は、おらんろうか?
本気で「地産外商」を言われるがやったら、地方の空港や駅からはスーツの上に地方のハッピを羽織るなり、会社の名前の入ったジャンパーを着るなりした情報発信の先陣をきる人達がおるのが本当やと思うがぜよ。そんな小さな、ささいな事やけんど、さっき言うたように自分達は、小さく、弱い。だから負けるか言うたら、そうではないですろう。小さく、弱いなりのやり方がある、価値がある、まっこと自由自在、やり方など無限にある、今の世の中は言いたい事が言える、やりたい事がやれる、本当にありがたい、最高に素晴らしい時代に生かされちゅうと思うがぞね。
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