銀座の和光と言うたら高級時計で有名なお店ですぞね。前を通る事はあっても田舎者の自分などは入った事は一度も無かったお店です。だから、最上階に和光ホールという立派な展示スペースがある事など、まったく知らんかったがですが、この素晴らしいギャラリーで、融合する工芸―出会いがみちびく伝統のミライ―と題された五人のアーティストによるコラボ展があると聞いて、ずっと前から、こじゃんと楽しみにしちょったがです。
いつもお世話になっちょります竹工芸の田辺小竹さんはじめ、漆芸の笹井史恵さん、截金・ガラスの山本 茜さん、陶芸の若杉聖子さん、蒔絵の若宮隆志さんと言うそれぞれ活躍の場所の違う個性が集まって、一体どんなやろうか?実は田辺さんの他にも、若宮さんと山本さんの作品は拝見した事がありましたけんど、それらがどう交わり新しい形になるのか、まっこと想像もつきませんぞね。
そうこうしているうちに素晴らしいダイレクトメールが届いたがぜよ。これが飾りたくなってくるほどに美しいがです。さすがに写真家ミナモトタダユキさんが並々ならぬ意気込みで撮影されただけの事はありますぞね。ビジュアルで足を止めていただかないと何も伝える事ができませんが、この引き込まれるような画像はインパクトありましたちや。
こうして更に待ち遠しくなったコラボ展ですが、会場に入ると五人それぞれの作品が壁際に配置され、その中央部分に合作とも言える新しい作品たちが鎮座しちょります。どれも今でに拝見したことのない独自の世界があり、まさに題名のとおり異素材で活躍する皆様の感性が見事に融合されちゅう。
作家の技が引き立て合うような面白い取り組みで、それぞれの作家のファンの方も新たな作品に触れる事ができるし、作風の広がりや可能性も垣間見れる意義のある楽しい作品展やったがです。境界が段々となくなり、混ざり合うのはアートや工芸の世界でも、きっと例外ではないのだと思うがですぞね。
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