平成26年度の高知県産業技術功労表彰式に出席させて頂いちょりました。竹虎が受賞させてもろうたワケではないがです。自分が代表をさせてもらっている高知e商人養成塾という団体がありますが、この活動が高知県知事よりお褒め頂く事になったのです。e商人養成塾はインターネット勉強会という事で2000年から始まり、現在までずっと毎月継続して続いているという熱しやすく冷めやすい高知県民からしたら、ちっくと驚きの勉強会であるかも知れませんちや。
まっこと自分が何かしたワケでもないですけんど、こうやって知事に表彰して頂くのは何か変な気分ですけんど、ずっと塾長として自分達を導き続けていただきゆう、京都イージーの岸本塾長はじめ60社の塾生を代表するつもりで、そして、これからの発展を誓うて前に立たせていただいたがです。
「農業部門」「商工業部門」「林業部門」などの部門がありますが、技術開発、普及に功績があったり、産業振興に功績があったと言うのが選考基準のようです。他の受賞者様は県内でも素晴らしい実績を持たれた方ばかりが集まり、田舎の小さな竹屋の自分などは、最初からずっと場違いな気さえしよりますぜよ。
けんど、そんな中こじゃんと嬉しかったのは、何と竹虎とは目と鼻の先にある地元の森林組合の方が、たまるか林業部門で受賞されちょった事ながです!!!!!高知はカツオなど海のイメージが強い所ですが、その実、面積の84%が森林という日本一の森林県でもありますぞね。山が豊かになる事が、きっと高知全体が豊かになる事に繋がりますろう。自分達は、いつも竹と向き合いよりますが、そのすぐ近くで木と向き合う方がこうやって認められるとは、まっこと感激しましたし、嬉しい事やったがです。山の衰退ばかりが聞こえてきますけんど、こうやって地道に頑張る方の姿を自分の励みともなりますぜよ。
さて、そんな受賞式ですので森林組合の方々も多数ご参列されちょりました。何人かの方とご挨拶もさせて頂いてエイ機会となったがですが、一つ自分自身が大きな反省をする事がありましたぞね。それは、自分勝手な思い込みやったがです。
高知は、先ほども言うたように日本一の森林県であり、魚梁瀬杉(やなせすぎ)など昔から名前の知られた木材の産地です。近年やったら四万十桧などブランド化された木材もありますし、先進的な山の試みなども多く、情報交流も盛んではないですろうか。そんな県内で木材と竹材と言うたら兄弟のようなものですし、日本にここにしかいな虎斑竹の事も皆様知ってくれちゅうと思いよりました。
ところが、その名前すらご存じない方もおられるがです。高知の産んだ世界的植物学者の牧野富太郎博士が命名してくださり、五台山の牧野植物園にも、この虎竹は移植されちょります。イギリスBBC放送が取材に来た竹でもあるし、あのユニクロとコラボさせて頂いた事もあるがぞね。高知でも知らない方は多いのは仕方ありせんけんど、山の仕事に関わる皆様には、この虎竹の里にしか成育しない不思議な竹の事は知ってもらえちゅうかと思っていたのです。
これはもちろん、森林関係の皆様の責任ではありませんぜよ。悪いのは黙っちゅう自分ながぜよ。この里に生える竹一本一本が自分の子供やと思うて、もっと声を高く、大きくせんとイカンにゃあ。田舎の小さな竹屋ですきに誰も気にせんのは当たり前ながです。
けんど、今は、今からは、ちっくと違う。たとえ地方であっても、人がいなくても、お金がなくても、自分の努力だけで変えられる時代になっちゅう。小さくて弱くとも、一つ光るものがあったら人に届く、そんな素晴らしい時代になっちゅう。今回の受賞も、きっとそんな時代の声ですろう。
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