小菅小竹堂さんとアクセサリー

竹ジュエリー


小菅小竹堂さんとは、まっこと素晴らしい作家の方やったようぜよ。その作風からもただならぬ雰囲気を漂わせよりますが、とにかく竹への探求心は凄い物がありますぞね。父親である小菅竹堂さんには竹を師事した事はなかったそうですけんど、細工される姿を見て育ち多いに影響を受けられたと思います。そして、その後の竹、籐など様々な素材を自在に使い創作された作品には、小竹堂さんの独創性と竹への真っ直ぐな姿勢を感じとれるがです。


竹ペンダント


特筆すべきひとつに様々なアートやファッションとのコラボがあると思います。竹と灯りというのは、まっこと面白いものができますけんど、福澤エミ氏との「あかりシリーズ」では繊細な作品を創作し、ファッションデザイナー三宅一生氏とのコラボでは籐と竹で編まれた、一見すると鎧にも通じるような独特の竹スーツを創られちょります。そして、ヨーガンレール氏との交流や、ティナ・ラッツ氏とのコラボでは籐とクリスタルの、大人のおしゃれを演出してくれそうな渋いジュエリーを発表されているのです。


竹腕輪


鳳尾竹の腕環が展示されちょりました、その品のよさ、完成度の高さなどは、まさに各界の一流の方々との競演で磨かれたものではないかと思うがぜよ。作品は大作ばっかりと思いよりましたけんど、このような小さいけれどもキラリと光るセンスの良い小物類も、思いのほか沢山創られて来た事が分かるがです。


竹ブローチ


もう50年近く前の事ですが佐渡でお土産用に女性用のアクセサリーが、沢山作られていた時代があったがです。竹ブローチはその代表でしたが、ネックレスやバレッタ、かんざし等、軽くて彩どり華やかなアクセサリーは一世を風靡しており、遠くは九州まで販路を広げられちょりました。何を隠そう開店したばかりの竹虎本店でも、竹のアクセサリーは長く人気商品やった覚えがあるがです。


アクセサリーなどファッションに特有の世界を広げられたのは、才能豊かなデザイナーさんたちとの出会いがあった事は間違いありませんが、小竹堂さんも佐渡時代には竹細工でのブローチ作りを、ご家族総出でずっとされていたと聞いちりょります。主にお土産物として大量生産される竹細工を続ける中でも、ご自分にしか編み出せない極みの竹への道が、少しづつ大きく膨らみよったのかも知れないと思うがです。


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