梅雨が明けてからも雨の日が続き湿度の高い高知県ですけんど、カラリと晴れてくれないと何が心配かと言うたら、やはり竹に生えるカビながです。
青竹踏みは丸い竹を半分に割り切りしただけの、まっこと簡単明快な竹製品といえると思いますが、それだけに竹の良し悪しや竹そのものの品質管理が大変ながです。表皮の青々とした竹の色合いを残しちょりますが、これは伐採された竹を日に焼けないように陽射しを遮り保管して乾燥させ、湯抜きをした材料で製造されちゅうがです。青い表皮の部分には比較的カビが生えたりする問題はありませんけんど、いくら乾燥させた良い素材であったとしても、もともと生しい竹で作られる製品です。内側の白い竹身部分には湿気があるとカビなどが生えやすいがです。
今は次々に来る台風の影響で少し特別に雨が続いちょりますが、それでなくともお天気は思いどおりに晴れてはくれません。そこで、青竹踏み製造現場で活躍してくれるのが乾燥機ながぜよ。木材の加工工場などでは普通に使われているかと思いますが、実は竹は、あまり乾燥に強い素材ではありません。維管束と呼ばれる繊維が縦に通っていて、それゆえに、しなりやたわみに対して柔軟な強さがあるものの、この繊維に沿って割れるという側面も持ち合わせちょります。まあ、これも程度の問題ですろう、そういう大型機械も上手く活用することにより、竹の個性によっても異なり、季節や天気によっても違ってくる、本来とても難しい自然素材の竹を使うた製品作りが、なんとか安定的にできる事が可能になっちゅうがです。
それでも竹は本当にデリケートやと思うがぞね。なんせ、こうやって手間をかけて作られたものを、さらに天気の良い日などには裏面を天日に当てて乾燥させるものの、少しでも湿気のあるところなら、またカビが生えたりするがちや。
皆様のお手元にお届けさせていただく場合には、段ボール箱に密閉してお送りされよります。当然風通しの悪い環境ですので、当社では何ともなくても、トラックで運ばれて行く間に早くもカビになったりするがです。もし、お手元にお届けされる事がありましたら、できるだけ早く箱を開けて風を入れられるようにしていただきたい。青竹踏みについては特に、いつも、そう思いよります。
さて、青竹踏みを製造する時には、当たり前と言うたら当たり前ですが、こうやって沢山の端材をできるがですぞね。こんな切れ端を使うて商品を作られる事もあるのですが、量も多いので、なかなか全てを加工しきれるものではないがです。
けんど、ご安心ください。竹屋で出るこのような端材は湯抜きなどの燃料として燃やされて、間接的にではありますものの違う製品作りに役立ちゆうがです。竹は根っこから竹葉まで捨てる所がないほど細工に使われてきましたぞね。現在では昔ほど何でも利用される事はないですが、それでも、無駄が少ないという事では、優等生の部類に入るのではないかと思うちゅうがです。
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