草とり椅子が出来ましたぞね

草とり椅子


もともと農家さんで苗を選別する作業の時に、しゃがんだ姿勢で足腰に負担がかかるのを軽減したいと言うことで、竹編みの草とり椅子が考案されたがです。泥の中につけて使う事を考えたら、このざっくりした竹編みはまっこと機能的。丈夫な竹で編まれた座面にしても、竹ならではの柔らかさと、しなりがあって、なかなかのものながです。


今では農家さんというよりも一般のご家庭で庭の手入れ等に多用いただき、お問い合わせも少なくない竹細工のひとつではあるがですが。強度を保つために厚みのある竹ヒゴを使わねばらなず。作るのには竹編みの技術の他に結構腕力が必要となっちょります。特別大きな竹籠も最近では、すっかり出来なくなっていますが、同じ理由ながです、職人の高齢化が進むと共にだんだん力も弱くなり今までのような細工が出来なくなってきたがです。


そんな事でお問い合わせを頂きますものの、暫く品切れとなっちょりまして、ご迷惑をおかけしていた草取り椅子が、何とか、ようやっと出来上がってきましたぞね。暖かくなってきてご自宅などの庭にも、ちっくと目を離したらいつの間にか雑草が伸びている。そんな思いをされゆう方も多いがではないですろうか?これからの季節は陽射しも強くなりますぞね。庭仕事は休みながら楽しみながら、こんな昔ながらの先人の知恵の生きる竹細工も使いながらやっていただけたらと思うちょります。


コメント(2)

神野善治 返信

早起きをしたら、探していた民具にようやく出会えました。これまで、国立、東京農大などのコレクションにあるのをしつてましたが、作れた情報をうれしく拝読しました。

竹虎四代目から神野善治への返信 返信

普通の竹編みの道具と思っていましたが、大学のコレクションにあるほど貴重品になっているのですね。ありがとうございました。

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