竹の帽子

竹帽子


そろそろ夏のような陽射しになってきましたぞね。日焼けを気にされる方には真夏よりも今頃の方が紫外線が多いので、意外と注意が必要やと聞いた事があります。冬の間ずっと壁に掛けてインテリアのようになっちょった竹帽子。いやいや、実はこれはこれで10個くらいズラリと並んじょりますので、壁飾りとしても気に入っちゅうがですが、やはり本領発揮は、これからの季節、通気性抜群の帽子として被るがぜよ。


そもそもこの竹帽子は数十年も前に師匠でもあったお父さんが、ご自分が出かける用に作られていたものやったそうながです。そう言うたら昔の白黒やセピア色になった写真を見よったら、着物姿や羽織袴に、こんな形の帽子を皆が被っちゅうがです。古い時代の流行やったがですろう。


帽子の竹骨


今では竹の帽子など知る人もほとんどおられず、天然素材のものと言うたら、麦わら帽子とかパナマハットなどやろうか?けんど、前の時代には竹はもっともっと人の暮らしに近うて、毎日の色々な生活道具として欠かんものやったきに、竹素材の帽子も普通にあったがではないかと思うがです。


別の竹細工職人さんの所に遊びに行った時に、面白いにゃあと目にとまった竹枠がありましたぞね。ちょうど頭にのせる王冠のように見えましたので聞いてみたら、確かこの竹枠も頭に被るために作られるものだったように記憶しちゅうがです。軽さ、強さ、しなやかさ、身近さ、加工のしやすさ、竹が広く多用されてきた竹ならではの特徴がきっと活かされた、美しい竹細工やったに違いないがぜよ。


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