虎竹の里の山道に入っていくと道路脇に、他の所ではあまり見かけないであろう機械が置かれちょります。何度かご紹介させて頂いた事のある機械ですけんど、そもそもこんな山の中で何のための機械やろう?大自然の中に似つかわしくないモノですきに、初めての方などは、こじゃんと不思議に思われるかも知れませんちや。
そうそう、ミカン畑で見かける運搬用のモノレールなどは、ちっくと似た感覚ではないかと思うがです。えっ?運搬用のモノレールをご覧になられた事がないですろうか?そうですにゃあ、これも当たり前と思うちょりましたけんど、ご存じ無い方も多いかも知れませんぞね。虎竹の里は温暖な南向きの斜面が多いせいかミカン、文旦、ビワ等果物の栽培も昔から盛んやったがです。急斜面の果樹園は水はけが良くて美味しい果物ができるそうですがそれだけに作業は大変ながです。そこで収穫した果物を運び出すために、小型のモノレールが走っちゅうというワケながです。
小学校の頃果物畑に遊びに行って、果樹の間をクネクネ走るレールを見て理由が分からんかったですけんど、大人達が働く姿を見て、こりゃあなるほど。これは無くてはならないモノレールぜよ、と納得した事がありますぞね。ミカンや文旦などを黄色いプラスチックのケースに一杯入れると、なかなかの重量があって運ぶのには骨がおれますがモノレールやったら一度に何箱も楽々運べるがです。
虎竹も全く同じ事、急斜面の細い山道から運び出すのは、ちょっとやそっとの事ではないがぜよ。竹は果物のように同じ場所で収穫するという事ではなく、今年はあの竹林、今年は、この竹林と入る山がそれぞれ違いますきに、モノレールではなくキャタピラー付き。自由に動ける運搬用機械で竹を運び出してくるがです。虎竹の伐採は来年1月末まで続くがぜよ。竹の運搬用機械も、そろそろ疲れがたまっちゅうかも知れんけんど、一年分の竹材は、この時期にしか集める事はできません。あと少し、もう一頑張りやってもらわんとイカンがちや。
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