こりゃあ、まっこと意表を突かれた格好になったぞね。エレベーターのドアが開いたら正面の壁が一面黒竹になっちょりました。日頃、竹を沢山見ている自分でも思わず足を止めてしまう程の迫力。あまり広くもないエレベータホールですけんど、何ともシックで落ち着いた雰囲気が漂ようてまるで黒竹の竹林に彷徨いゆうような気持ちにさえなってくるがです。
エレベーターのドアが静かに閉まりますと、まっこと更にちょっとした異空間におるような感覚、圧倒的な竹の存在感に、せっかくの古都での時間を和のテイストでもてなしたいという気持ちの表れちゅうようで何となく嬉しゅうになってくるがです。
ズラリと太さを揃えた黒竹が整然と並ぶその前の竹籠に、ちょこっと活けた花と緑が映えちゅうが違う。これが竹の持つ力ながやにゃあ...。色々な年代の方が、それぞれの見方をされるかと想像しますけんど、海外から来られたお客様には、こじゃんと評判がエイがではないろうか?もし、この竹をそれほど気にとめず行き来される方がいたとしても「何となく心地の良い場所だなあ」そんな風に、きっとこのしっとりとしたような空気感は伝わっちゅうはずぜよ。
やっぱり竹はエイにゃあ...。改めて、つくづくその魅力と素晴らしさを感じるがですが。親元を離れた子供が、両親や古里のありがたさに初めて気づくように、虎竹の里から遠く離れた土地でこそ竹の持つ美しさや可能性に気づかせていただくのです。
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