築数百年という古い酒蔵には、力強さを感じる太く曲がりくねった長い梁が通っちょって、まっこと雰囲気がありますぞね。薄暗く、日中でも涼しいこの建物の中には、その酒蔵ならではの菌が住みついてそれぞれ特徴のあるお酒造りに役立つと聞きました。なるほど、だからこの昔ながらの酒造メーカーさんもこの酒蔵を大事にし、誇りにしちゅうがやにゃあ。そう感心して天井を眺めたらズラリと竹が並んじゃある。
こりゃあ、壮観やちや。これだけの大きな建物に屋根に敷き詰めるだけの竹言うたら、これは、ちっくとではないはずぜよ。まあ、しかし最初の蔵から次の蔵、その次の蔵。そして、その後の...。
広い敷地内にある、どの建物にも同じように竹が使われちょりましたぞね。一昔前の建物言うのは、こうやって竹を沢使うちょったがやにゃあ。漆喰の壁の中にも、天井と同じような割竹が壁竹として使われちゅう事を考えながら、成長の早い竹がこのような建材として多用され役に立てよったエイ時代の事を思わずにはおれんがです。古き良き時代と同じような竹の活用はできんかも知れません。けんど、何らかの新しい形で竹の出番は、きっと来る。自分はそう固く信じちょりますぞね。
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