マタタビと言うたらネコの大好きな植物でもあり、歩けないくらい疲れた旅人がマタタビの実を食べたら又旅ができるようになったからマタタビという名前が付いた等の俗話もあるような、知られた植物ではあるかと思うがです。けんど、このマタタビを使うて丈夫な籠や笊、そして今回ご紹介したい弁当箱などが編まれている事は、あまり一般的に知られちゃあせんのではないろうか?もちろん自然素材の手提げ籠バックなどが好きな方やったら東北の山ぶどうやアケビ細工と並んで、こじゃんと人気の素材ですきにご存じのない方の方はおられないかも知れんぞね。
マタタビのエイところは山に生えてる木からは想像しにくいような美しい白い木肌やろうか。これを愛用しているうちに色合いが深みを増してくるのも魅力やし、何と言うたちスズ竹や根曲竹に通じるような、寒い所で鍛えられた独特の粘りとしなりがあるがです。そして、自然素材の大敵のはずの水にも強いがぜよ。
それにしても、このマタタビ弁当箱は良く出来ちょります。かなりの腕前の職人さんが編まれたがやないろうか?もっと太いヒゴを使うて、ザックリと作られたランチボックスは何度か拝見させてもろうちょうけんどこの細さと編みの丁寧さ、上蓋に表れる菱形模様も、こじゃんと気に入りましたちや。
縁巻きには極細のまたたびを上手に使うて、キッチリとあしらう技に感服のため息が出ますぞね。日本は細やかな心配りができる民族やと思うちょります。相手を思いやる心、感性が、こんな手仕事には如実に表れのかも知れません。伝統の技の美しさを愛でられる逸品を手にできて極上のひとときちや。
みい 返信
はじめましてのコメントです。
「またたび」と聞くと「ネコの大好物」というイメージしかありませんでしたが、こちらの記事を読ませていただき、勉強になったと同時に「綺麗な白肌の持ち主」というイメージがプラスされました(*^^*)水にも強いとは…インテリアにも重宝しそうですね♪